道後温泉本館、5年半ぶりに全館営業再開…前夜から並んだ学生「一番風呂は気持ちよかった」

AI要約

松山市の道後温泉本館が長い修理工事を終えて全館営業を再開しました。

本館は重要文化財であり、人気アニメ映画や文学作品に登場する歴史ある建物です。

新設された貸し切り休憩室や入浴料の引き上げにより、より快適なサービスが提供されています。

 松山市の道後温泉本館(重要文化財)が11日、5年半にわたる耐震化などの保存修理工事を終えて全館営業を再開した。

 本館は木造3階建て。1894年(明治27年)に開業した。夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台で、人気アニメ映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモデルの一つとされる。

 工事が始まった2019年1月以降、市は浴室や休憩室の利用を制限しながらの部分営業を実施。全館営業再開に合わせて、定員10~18人の貸し切り休憩室2部屋を新設し、入浴料を460円から700円に引き上げた。

 午前6時、開館を告げる刻太鼓(ときだいこ)が温泉街に響くと、待ちわびた観光客ら約50人が入館。前夜から並んだという愛媛大3年の女子学生(20)は「一番風呂は気持ちよく、休憩室は新しい畳がいい香りだった」と喜んでいた。