70歳を越えたら実践すべき5つの「お金の作法」とは、シニアにとって大切なのは「足るを知る」の境地

AI要約

エッセイストの中山庸子氏は、70歳を越えたらお金に縛られず心豊かに暮らすことを理想とし、そのためにお金に関して「やめるべきこと」を提案している。

中山氏が実践する「お金の作法」の一つに、通帳の数を減らすことがある。通帳を整理することでラクになり、口座を一本化することで後の手続きがスムーズになる。

また、中山氏は公立高校の教員としての経歴から国民年金を受けており、月々の収入が十分ではない状況であるが、働き盛りの頃に備えて保険に加入していたことで安心できている。

70歳を越えたら実践すべき5つの「お金の作法」とは、シニアにとって大切なのは「足るを知る」の境地

70歳を越えたら「お金に縛られず」「心配しすぎず」「心豊かに」暮らすのが理想、と語るエッセイストの中山庸子氏は、その理想を実現するためにお金に関して「やめる」べきことがあるといいます。

中山氏が自己の経験をもとにたどりついた、シニアのための「お金の作法」とは? 

※本稿は中山氏の著書『やめると人生ラクになる 70歳を越えたらやめたい100のこと』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

■多すぎる「通帳の数」を減らすとラクになる

 実家にひとり暮らしだった母が東京に越してくることが決まったとき、どうしてもしてほしいと頼んだことのひとつが「通帳の数、減らして」でした。

 リスク回避の気持ちが強い(強すぎる)戦中派世代だから、記されている金額はともかく、かなりの数の銀行や信用金庫の通帳を持っていたので、抵抗はあったみたいです。

 ところが、通帳を整理したら、すごくラクになったようで「あなたも早く減らしなさい」(笑)。

 正直、母が亡くなったあとの様々な手続きは、想像以上に大変だったけれど、こと預金に関しては口座が一本化されていたので、助かりました。

 で、同じころ、夫と経営していた会社の通帳を娘たちに渡し、「経理のおばちゃん」から卒業した流れで、自分個人の通帳も整理しました。

 残した通帳の銀行も、スマホアプリで口座の流れをいつでもチェックできるように(指導を受けながら)設定したので、ラクラク安心です。今は、銀行の店舗も減る一方で、最寄りの支店でもかなり遠くなっちゃったから、そういう意味でも通帳やめられたのはよかったかな。

 ちなみに、私の経歴として途中までが共済年金(公立高校の教員だった)で残りが国民年金なので、正直なところ両方合わせてもそれで月々まかなえる額にはなりません。ただ、そのことが分かっていたので、働き盛りの頃に「年金型」の保険には入っておきました。当時は「ずっと先のこと」と思ってましたけどね。