米FTC、薬剤価格交渉の戦術巡りPBM3社を提訴へ=関係筋

AI要約

米FTCがPBM大手3社を提訴する方針。医薬品価格交渉の仲介に問題があると指摘。

FTCは取引実績を利用し、医薬品価格への影響力を確保したと指摘。3社が自社利益優先で消費者に不利な取引を行った可能性。

FTCはインスリンを巡る調査で薬剤給付管理会社と医薬品会社を調査。大手医薬品メーカーも調査対象に。

米FTC、薬剤価格交渉の戦術巡りPBM3社を提訴へ=関係筋

Jody Godoy Mariam Sunny

[10日 ロイター] - 米連邦取引委員会(FTC)は、糖尿病治療に用いられるインスリンを含む医薬品の価格交渉の仲介役としての戦術を巡り、薬剤給付管理(PBM)を手がけるユナイテッドヘルス、シグナ、CVSヘルスの3社を提訴する方針だ。事情に詳しい関係者が10日、明らかにした。

3社は、医薬品会社との交渉を通じたリベートや、こうした交渉が医薬品の供給と価格にどのように影響したかについて、調査を受けている。

FTCは9日公表した中間報告書で、米国内の医薬品処方の79%を管理するPBM大手3社が、医薬品価格への過度な影響力を確保するため、何年間にもわたる取引実績を利用したと指摘。3社は小規模な薬局や消費者の負担によって自社の利益を増やしたという。

CVSの広報担当者は「PBMの交渉ツールの利用を制限する行動が取られれば、医薬品業界を利するとともに市場を分断された状態に戻すことになり、米国の企業と患者は医薬品メーカーが設定した価格に翻弄される事態に置き去りとなる」と述べた。

ユナイテッドヘルスはコメントを差し控えた。シグナは取材に応じていない。

FTCはまた、インスリンを巡る調査の一環として医薬品会社も調べている。インスリンの大手メーカーにはサノフィ、ノボノルディスク、イーライリリーが含まれている。