SEC、ミューチュアルF流動性管理の規則案を修正へ-業界は歓迎

AI要約

米証券取引委員会(SEC)がミューチュアルファンドの流動性管理に関連する規則案を見直す可能性を示唆。

規則案には「スイング・プライシング」が含まれ、業界からの反対を受けていたが、業界はSECの姿勢を歓迎。

修正後の規制案は2025年4月までに提示される見通し。

SEC、ミューチュアルF流動性管理の規則案を修正へ-業界は歓迎

(ブルームバーグ): 米証券取引委員会(SEC)は、ミューチュアルファンドの流動性管理に関連する規則案について、見直す可能性が高いことを示唆した。同案は資産運用マネジャーが価格設定モデルの一部変更を余儀なくされることにつながる内容であるため、ミューチュアルファンド業界は8日、SECの姿勢に歓迎を表明した。

SECの最新規則策定アジェンダによると、2022年11月に提出された同案について同委スタッフは変更を提言する準備を進めている。この提案は、極端な市場混乱時に解約する投資家の負担を重くする内容。解約の集中時にいわゆる「スイング・プライシング」を運用会社に課す内容で、業界は強く反発していた。

スイング・プライシングとは、ファンドの既存投資家を他の投資家によるファンド売買によるパフォーマンス希薄化の影響から守ることを目的としている。

この価格設定メカニズムは投資家の不利益となり、ミューチュアルファンドから低コストの上場投資信託(ETF)に乗り換える動きが進む恐れがあるとの批判が出ていた。これに対しSECは、ボラティリティーが大きい時に市場を補強するものだと主張していた。

米投資信託協会(ICI)は電子メールで配信した発表文で「提案に盛り込まれたさまざまな問題を認識してくれたSECに感謝する」と表明した。

今回のアジェンダでは、提案のどの部分が修正される可能性があるかやスイング・プライシング計画がどのように変更され得るかは不明だ。

SECのゲンスラー委員長は8日、20以上の規制案を含むアジェンダ全体に関する声明で、規則案見直しについて業界などの意見表明で恩恵を受けていると指摘した。

ミューチュアルファンドの流動性に関する修正後の規制案は25年4月までに提示される可能性があるとSECは説明した。

原題:Mutual Funds See Win in Fight to Blunt SEC ‘Swing Pricing’ Plan(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.