リニア時代の選ばれる都市づくり 知立市商工会、市民セミナー開く

AI要約

知立市商工会がリニア時代の愛知・知立創生をテーマに市民セミナーを開催。講師は加藤義人氏。人口動態や付加価値額などを報告し、若年層の動機について解説。

リニア中央新幹線開業による経済効果に期待。知立市も影響を受けると見込まれる。提言では交流人口増加、付加価値創出、都市魅力向上を重要視。

リニア時代の選ばれる都市づくり 知立市商工会、市民セミナー開く

 【刈谷】知立市商工会は8日、知立市の同商工会館で「リニア時代の愛知・知立創生」をテーマに掲げた市民セミナーを開催した。講師に岐阜大学客員教授で名古屋都市センター特任アドバイザーの加藤義人氏を招いた。市民ら70人以上が参加した。

 冒頭、愛知県や知立市の人口動態の現状について報告。20代を中心に首都圏への流出が著しいことを紹介した。また、愛知県は全国トップの製造品出荷額を誇るが、付加価値額では、東京都が1位だと解説した。

 その上で、近年の学生が入社を決める動機として、処遇と社会・地域貢献の両立を求める傾向があると説明。若年層が、付加価値の創出力に引きつけられると分析した。加藤氏は「本社機能や情報通信産業など付加価値額が大きい業種の誘致・成長支援が鍵になる」と話した。

 また、リニア中央新幹線開業による移動時間短縮によって、東海地方では名古屋市に大きな経済効果が見込めると予想。知立市も名古屋駅に近く、経済効果を享受できるとの見通しを示した。

 知立市への提言では、①交流人口を増加させて、滞留させる工夫②付加価値創出力を高める産業振興計画③居住地として選ばれる都市魅力向上戦略―の3点の重要性を挙げた。