債券は下落か、債券市場参加者会合への警戒重し-5年入札は無難予想

AI要約

債券相場は日本銀行の債券市場参加者会合による買い入れ減額懸念と5年利付国債の入札により下落が予想される。

市場では債券相場が小幅下落後、下げ渋る展開が予想されており、5年債入札は無難に終了する見通し。

日銀会合での減額幅やペースに市場からの意見が注目されており、5年国債入札も重要なポイントとなる。

(ブルームバーグ): 9日の債券相場は下落が予想されている。日本銀行が9、10日に開く債券市場参加者会合で買い入れ減額が大幅になるとの見方が重しとなる。半面、5年利付国債の入札は無難に終えると予想されており、相場を下支えしそうだ。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、債券相場は前日の軟調地合いや先物が夜間取引で下げた流れを受けて小幅下落で始まり、その後は下げ渋る展開と予想する。5年債入札は「相対価値では妙味は乏しいものの、7月利上げがない可能性があるほか、一定の需要が見込まれ、無難な結果になる」とみている。

同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.08~1.11%(8日は1.085%で終了)、先物中心限月9月物は142円50銭~142円80銭(同142円73銭)。

先物夜間取引で9月物は8日の日中取引終値比6銭安の142円67銭で終えた。

債券市場参加者会合は、銀行などのグループが9日午後3時45分から、証券などのグループが同日午後5時半、バイサイドグループは10日午後4時半から日銀本店で開催する。国債買い入れの減額幅や減額のペース、買い入れのあり方について意見を聞く。

SMBC日興の奥村氏は、「減額の幅やペースについて市場から強めの意見が出やすい」とした上で、「最終的に決めるのは日銀であり、会合の中で日銀側から何かしらのヒントが得られないか」を市場は注視していると述べた。

5年国債入札

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