〔米株式〕NYダウ続伸、212ドル高=ナスダックも高い(8日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、大手金融機関などの買いに支えられて続伸。

今週からの決算発表を前に、金融株を中心に買いが入りやすい状況。

FRBの金融政策の方向性や米消費者物価指数の発表が注目されている。

 【ニューヨーク時事】週明け8日午前のニューヨーク株式相場は、今週からの決算発表を前にした大手金融機関などに買いが集まり、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前週末終値比212.07ドル高の3万9587.94ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は29.74ポイント高の1万8382.50。

 前週末は、米雇用統計で労働市場の軟化の兆しが示唆されたとの見方から、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げを開始するとの観測が再燃。この日は米主要経済指標の手掛かりに欠ける中、ひとまず買いが先行している。週末12日には、JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなど金融大手を皮切りに、今年4~6月期の企業決算シーズンに入る。期待感から金融株を中心に買いが入りやすいことも、相場全体を支援している。

 今週は、FRBが金融政策の判断材料として重視する米消費者物価指数(CPI)が11日に発表されるほか、パウエルFRB議長が9、10両日、上院両院の委員会で金融政策などについて証言する。今後の金融政策の方向性を占う上で、関心が集まっている。

 ダウ構成銘柄を見ると、インテルが5%超高でダウの上げをけん引している。ボーイングは2%超高。7日、2018年と19年に発生した2回の飛行機墜落事故に関し、米司法省との合意事項を履行しなかった罪を認め、司法取引に応じると決めた。一方、個別銘柄では、米メディア大手パラマウント・グローバルは3%超安。7日深夜、映画製作会社スカイダンス・メディアによる買収提案を受け入れることで合意したと公表した。