NY円、一時1ドル=160円90銭台…神田財務官退任で「投機筋へのけん制緩む」との見方も

AI要約

28日のニューヨーク外国為替市場では、円相場は円売り・ドル買いが優勢となり、1ドル=160円90銭台をつけた。

米国経済の底堅さを示す指標が相次いで示され、長期金利が反転上昇し、160円台後半に下落した。

財務省の神田真人財務官が退任することで投機筋へのけん制が緩み、警戒感が強まっている。

 【ワシントン=田中宏幸】28日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は円売り・ドル買いが優勢となり、一時、1ドル=160円90銭台をつけた。

 米長期金利が低下し、一時は円高・ドル安方向に振れる場面もあったが、米国経済の底堅さを示す指標が相次いで示されたことを受けて長期金利が反転上昇。日米金利差が意識され、160円台後半に下落した。

 今年4~5月の円買い・ドル売りの為替介入を主導した財務省の神田真人財務官が退任するとの発表を受け、投機筋へのけん制が緩むとの見方も一部で浮上した。

 28日の東京市場では1986年12月以来、約38年ぶりの円安・ドル高水準となる1ドル=161円28銭まで下落しており、政府・日本銀行による為替介入への警戒感が強まっている。