積水ハウス、福岡市の「アイランドシティ」開発に注力…ドローン配送など導入で「街づくりのモデルに」

AI要約

福岡市は人口増加が続き、マンションに住む割合が高い都市の一つである。最近ではアイランドシティでの開発が進んでおり、子育て世代が増えている。

積水ハウスのマンションブランド「グランドメゾン」が福岡で定着し、最高価格6億円台の物件も分譲されている。将来的には価格が上がる見込みで、需要も高まる予定。

福岡市周辺や隣接する市町もファミリー向けの住宅開発を検討しており、需要に応える計画が進行中だ。

 福岡市は、人口が増加している数少ない都市の一つで、マンションに住む割合が高い。東区の人工島のアイランドシティに約15ヘクタールの土地を購入しており、今後、開発に注力する。一帯は小学校の新設などで教育環境が充実しており、子育て世代が増えている。ドローン配送や無人運転バスを導入して街づくりのモデルにしたい。

 積水ハウスのマンションブランド「グランドメゾン」は福岡で定着し、全国に広がった。福岡での人気は高く、福岡市・渡辺通では最高価格6億円台の部屋を含む物件を分譲中で、企業経営者などの引き合いが強い。市内は今後、10年は需要が高い状況が続くとみている。

 建設業界の長時間労働の規制強化や地価、資材費の高止まりを受け、分譲価格は引き上げざるを得ない。価格が渡辺通を上回る物件も投入を予定している。福岡市に隣接する福岡県新宮町などの周辺市町を含め、ファミリー向けに別のブランド展開も考えたい。

 九州では熊本県に半導体受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が進出して盛り上がっている。工場が稼働すれば運営管理を行う幹部が福岡市に住居を求めると期待している。(聞き手・中西瑛)

◆企業メモ=積水ハウスの福岡の事業所で、1980年代の福岡市内の大規模開発をきっかけに、事業を本格化させ、2000年に「福岡マンション事業部」に名称変更した。マンションは現在までに市内で、「グランドメゾン」ブランドを含め約130棟を展開している。