日産、中国合弁「東風日産」の常州工場を閉鎖 EVへの転換加速で

AI要約

日産自動車は江蘇省常州市にある「東風日産」の乗用車工場を閉鎖した。これは初の中国工場閉鎖であり、全体的な戦略変更によるものだという。

閉鎖された工場は約310億円を投じて建設され、生産能力は約13万台。生産業務は他の工場に移管されることになった。

日産の中国販売は前年比24.05%減となり、東風日産はNEVへの生産ライン割り当てや投資を増やし、26年までに7車種を発売する計画を発表した。

日産、中国合弁「東風日産」の常州工場を閉鎖 EVへの転換加速で

日産自動車はこのほど、江蘇省常州市にある「東風日産」の乗用車工場を閉鎖した。日産が中国の乗用車工場を閉鎖するのは初となる。

東風日産は、中国自動車大手・東風汽車(Dongfeng Motor)と合弁で設立したブランド。東風日産はメディアの取材に対し、同工場の閉鎖は全体的な戦略と事業環境の変化に伴う措置で、生産能力やリソースを最適化して会社の変革と成長に対応していくとコメントした。

同工場は総額約14億元(約310億円)投じて建設され、2020年11月に稼動を開始した。年産能力は約13万台と日産の中国生産台数の約1割を占めていた。同工場の閉鎖後、その生産業務は他の東風日産の工場に移管される。

日産の23年の中国販売台数は前年比24.05%減の79万3800台となり、9年ぶりに100万台の大台を割り込んだ。東風日産は今後、既存の燃料車モデルの生産能力を確保することを前提に、電気自動車(EV)などの新エネルギー車(NEV)への生産ライン割り当てや投資を増やし、ユーザーの需要に対応していく方針だという。

東風日産は6月16日、今後3年間の行動計画「新奮闘100」を発表し、26年末までに日産ブランドの5車種を含むEV7車種を発売する計画を明らかにした。

*1元=約22円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)