スズキ社長、型式指定の認証不正を謝罪 浜松で株主総会

AI要約

スズキ株主総会で型式指定の認証不正を謝罪。不正行為の詳細と対応を公表。

インド市場に注目し、将来的に400万台の生産体制を整える計画。

研究開発と再生可能エネルギーへの大規模な投資計画を明らかに。

スズキ社長、型式指定の認証不正を謝罪 浜松で株主総会

 自動車メーカー、スズキは27日、浜松市内のホテルで株主総会を開き、車両の大量生産に必要な「型式指定」の認証不正があったことについて、議長の鈴木俊宏社長は冒頭で「心配と迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と陳謝した。2000年のシドニー五輪女子マラソン金メダリスト、高橋尚子氏の社外取締役再任を含む取締役8人の選任など3議案が全て可決された。【山田英之】

 型式指定申請に関する不正行為が相次いだことを受け、スズキなど自動車メーカーは不正の有無を調査するよう、国土交通省から指示を受けていた。スズキでは軽自動車で14年に1件の不正があり、6月3日に公表した。

 スズキによると、ブレーキを繰り返しかけて、ブレーキが高温になった状態で停止距離を測定する試験で、実際の試験で測定した距離よりも停止距離を短く記載していた。不正があった車種「アルト」(貨物仕様)は14年12月に販売を開始、17年12月に販売を終了した。

 総会には244人の株主が出席、5人が質問したが、認証不正に関する質問はなかった。今後も成長が見込まれるインド市場について、鈴木社長は「インドの可能性に全世界が注目している。将来に向け400万台の生産体制を整え、二輪車も強化する」と説明した。

 また、能登半島地震の被災地復興に関して、軽トラックの荷台に農産物などを積んで販売する「軽トラ市」の開催で、石川県輪島市の朝市を応援する考えを示した。

 事業報告では23~30年度の8年間で、自動運転などの研究開発に2兆円、再生可能エネルギーなどの設備に2・5兆円の投資を計画していることを明らかにした。