米自動車ディーラー大手、重大な影響の可能性を警告-サイバー攻撃で

AI要約

自動車ディーラーがソフトウェア会社のサイバー攻撃による財務への重大な影響を懸念して警告。

複数の自動車ディーラーが攻撃を受け、経済的影響が広がる可能性を懸念。

攻撃を受けたソフトウェア会社は身代金要求を受け、サービスが一時停止。

(ブルームバーグ): 北米でも有数の規模を持つ自動車ディーラーの一部が、ソフトウエア会社が受けたサイバー攻撃により財務に「重大」な影響を被る恐れがあると警告している。

ソニック・オートモーティブとペンスキー・オートモーティブは21日、米証券取引委員会(SEC)に開示書類を提出。24日にはグループ・ワン・オートモーティブ、オートネーション、リシア・モーターズも書類を提出した。これら5社は全て、CDKグローバルのソフトウエアを使用している。CDKは先週にサイバー攻撃を受け、ディーラー管理システムなどが一時停止した。

今回の開示書類の提出は、CDKへの攻撃に伴い経済的影響が広範囲に及ぶ可能性を示唆する最初の兆候だ。CDKは北米約1万5000の自動車ディーラーにサービスを提供している。

事情に詳しい複数の関係者が21日に語ったところによれば、ハッカー集団はCDKに対し数千万ドルの身代金を要求。CDKは身代金を支払う意向を示したという。CDKはこの週末、今回の攻撃がランサムウエア(身代金要求型ウイルス)によるものだったことを確認し、システムの復旧に取り組んでいると説明。復旧のプロセスに要するのは「数日であり、数週間ではない」と見込んでいる。

ソニックは提出書類で、今回の件は「マイナスの影響をもたらしており、それは今後も続く可能性が高い」と説明。財務に多大な影響が及ぶかどうかについては、まだ判断していないという。

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原題:Car Sellers Are Warning of Possible Material Hit in CDK Hack (1)(抜粋)

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