軽には軽の流儀がある! 「軽デコトラ」をイケてる名車にするための三大奥義

AI要約

軽トラをカスタムする魅力やデメリット、軽トラベースのデコトラについての考察を紹介。

軽トラをカッコよく飾るための秘訣をコンパクトかオーバースケールで飾るか、バランス感を大切にするかについて解説。

フロントバンパーの製作において黄金比の重要性や純正バンパーの位置を無視することでデコトラの雰囲気を変える方法について述べられている。

軽には軽の流儀がある! 「軽デコトラ」をイケてる名車にするための三大奥義

 購入費用も維持費も手軽な軽トラ。本来は荷物を運ぶために存在しているクルマだが、セカンドカーや趣味車としても利用価値が高いため、軽トラをカスタムしている人は意外に多い。平成後期では、エアロパーツでキメた軽トラがブームとなった。現在は少なくなってきたように思えるが、デコトラの世界ではいまも昔も変わりなく、数多くの軽トラたちが活躍している。

 軽トラにおけるデメリットは、車体が小さく迫力感に欠けてしまう部分。それはデコトラには重要な要素であるため、どうしても見劣りしてしまうのだ。しかも、特殊なデザインをもっているため、2トントラックのようにカッコよく飾ることは至難の技となる。それゆえに、現代でも軽トラベースのデコトラをよしとしないファンも多いのだ。

 しかし、軽トラには軽トラなりの飾り方が存在するということは、昭和の時代から活躍してきた名車たちが証明している。ここからは、軽トラをカッコよく飾るための秘訣を考察したいと思う。

 軽トラをカッコよく飾るためには、安易に2トントラック用の中古パーツを取り付けたりするのではなく、あくまでも軽トラサイズで飾りを製作することがポイント。もともと軽トラはバランスが悪いため、飾りの統一感が大切なのだ。逆に大きく過激なパーツで飾り立てた軽トラも、過去に脚光を浴びてきた。それらはバランス云々ではなく遊び心満載のデコトラとして、高く評価されてきたのである。

 コンパクトに飾るか、オーバースケールで遊び心に徹底するか。そんな両極的な飾り方こそがファンの視線を惹きつける、軽トラベースのデコトラを築き上げる秘訣なのだ。だからこそ、中途半端なサイズで飾ることはご法度なのである。

 また、軽トラにはヘッドライトや純正バンパーの位置が高いという特徴がある。その位置に合わせてフロントバンパーを製作すれば分厚くなりすぎてしまうし、厚みを減らせば車高が高く見えてしまう。そのため、どうしても2トントラックのような雰囲気を出すことができないのだ。その問題をクリアするには純正バンパーの位置を無視して、あくまでもフロントバンパーそのもののバランス感にこだわればいい。

 キャデラックやラッセル戻しなどのフロントバンパーには、縦幅と横幅における黄金比が存在する。それを軽トラの車体形状に合わせるのではなく、フロントバンパー自体を黄金比で製作するのだ。そして、純正バンパーが装着されていた部分にスペーサーを取り付ければ、大きく雰囲気を変えることができる。近年の軽トラベースのデコトラには、意外とその部分を意識している車両が少ないように感じる。だからこそ、軽トラという枠を超越することができないのである。