英中銀、7会合連続金利据え置き 物価動向引き続き注視

AI要約

イングランド銀行は政策金利を連続で5.25%に据え置いたが、一部委員からは利下げ見送りが微妙なバランスであるとの指摘が出た。

ベイリー総裁はインフレ率や金融政策の必要性に言及し、利下げは時期尚早との見解を示した。

英国の7月4日の総選挙や消費者物価指数の動向などが中銀の判断に影響しないとされた。

英中銀、7会合連続金利据え置き 物価動向引き続き注視

[ロンドン 20日 ロイター] - イングランド銀行(中央銀行)は20日、政策金利を7会合連続で5.25%に据え置いた。ベイリー総裁は利下げは時期尚早との見解を示したが、金融政策委員会の一部委員からは、利下げ見送りは「微妙なバランス」にあるとの指摘が出たという。

据え置きは7対2で決定。前回に続きラムスデン副総裁とディングラ委員が0.25%ポイント利下げを主張した。

ベイリー総裁は声明で、 前日発表された5月の消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が中銀の目標である2%に低下したことを「良いニュース」と歓迎するものの、利下げは時期尚早とし、「インフレ率を持続的に目標の2%に戻すため、金融政策は十分な期間にわたり景気抑制的であり続ける必要がある」と述べた。前回5月は「状況が正しい方向に進んでいると楽観している」と述べていた。

インフレの粘着性の度合いを示す賃金やサービス価格の動向については、5月会合以降、上昇圧力が和らいだものの依然として高水準と指摘した。

ただ委員会内ではサービスのインフレを相対的に重視しない委員がおり、議事要旨によると、そうした委員は金利据え置きは、微妙なバランスを取ったきわどい判断との見解を示した。

英国では7月4日に総選挙が行われる。世論調査では与党保守党が野党労働党に約20ポイントのリードを許している。

中銀は、選挙は金融政策決定に影響しないと述べた。