内定辞退者、3年間は試験なしで入職可能に…コープさっぽろ「内定3年保証制度」

AI要約

コープさっぽろ(札幌市)は内定辞退者に対し、3年間の内定3年保証制度を導入

新制度では大卒・大学院卒の内定者が入職を猶予することが可能

コープは人手不足を補うために、学生が他企業を離職した場合でも確保する取り組みを行う

 コープさっぽろ(札幌市)は13日、内定辞退者に対し、3年間は試験なしで入職を可能とする「内定3年保証制度」を、2025年度採用の学生から導入すると発表した。人手不足が進む中、早期に他企業を離職した優秀な人材を確保しやすくする狙いで、道内では珍しい取り組みだ。

 新制度では、大卒・大学院卒の内定者が翌年度にそのまま入職するか、最大3年間猶予するか選択できるようにする。猶予期間中は他企業への就職のほか、留学や大学院進学もできる。

 コロナ禍で学生時代を過ごした世代が社会人となる前に、本来はできたはずの社会経験を積んでもらう目的もあるという。コープでは今春44人を採用。来春は50人の採用を予定している。

 リクルート就職みらい研究所(東京)の栗田貴祥所長は「深刻な人手不足で、採用する企業より学生が優位な状況。多様な人材を確保した方が事業の革新につながるという期待の高まりも背景に、内定者側の選択肢を広げる風潮は広がっていくのではないか」と指摘している。