ロレックスの中古価格、「ペプシ」と「バットマン」では大違い

AI要約

ロレックスの腕時計の価格には、ベゼルの色が大きな影響を与えている。

赤と青のセラミック製ベゼルを備えた「ロレックスGMTマスターII」と黒と青のベゼルを持つ同じモデルの価格には乖離が見られる。

価格の乖離はモデルのニーズや希少性、製造難易度などに影響されている。

(ブルームバーグ): あなたの腕時計の価値は上がっているだろうか、それとも下がっているだろうか。ベゼル(腕時計の文字盤の周りに取り付けられるリング状の部品)の色が重要かもしれない。

上位50種の中古腕時計を追跡しているブルームバーグ・サブダイヤル・ウオッチ指数によると、ロレックスの2つのモデルは、ベゼルの色が違うだけであるにもかかわらず、流通市場で価格が乖離(かいり)している。

英国を拠点とする腕時計取引プラットフォーム、サブダイヤルのデータによると、「ペプシ」の愛称で知られる赤と青のセラミック製ベゼルを備えた「ロレックスGMTマスターII」の最新バージョンの価格は、ここ1年間で4.1%上昇し、約2万1000ドル(約330万円)となった。一方、「バットマン」として知られる、基本的には同じ時計だがベゼルが黒と青のモデルの価格は10.1%下落し、約1万6000ドルとなった。

どちらの時計も同じスチール製のロレックス・オイスターブレスレットを使用し、小売販売価格は同じ約1万700ドルだ。

この乖離は、モデルのニーズや希少性があるとの認識がいかに価格に影響するかを示している。販売店やコレクター、時計業界のメディアの間では、赤と青のベゼルの製造が困難だとのうわさに基づき、ペプシGMTが今年製造中止になる可能性があるとの観測が広がった。しかし、実際にはそうはならず、同モデルは引き続きロレックスのカタログに掲載されている。

ペプシは1950年代にGMTが初めて発表された時のオリジナルのベゼルカラーで、現在でもロレックスの腕時計の中で正規店から小売りで購入するのが最も難しいモデルの一つだ。ロレックスは2013年にバットマンGMTを発表した。

ブルームバーグ・サブダイヤル・ウオッチ指数は、1年間で8.7%下落。5月に同指数はほぼ横ばいだった。

原題:Is Your Rolex a Pepsi or a Batman? It Makes All the Difference(抜粋)

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