サーキットでもデジタル化が急ピッチで進む! アナログな手旗よりもデジタルフラッグは見えやすかった

AI要約

サーキットで使用されるシグナルフラッグについて、アナログとデジタルの違いやデジタルフラッグの利点について説明。

デジタルフラッグの視認性について、選手のコメントを交えて解説。

デジタルフラッグの導入による安全性向上について述べる。

サーキットでもデジタル化が急ピッチで進む! アナログな手旗よりもデジタルフラッグは見えやすかった

 サーキットを舞台にしたレースシーンでたびたび出現するシグナルフラッグ。クラッシュや大雨などでレースが中断される場合は赤旗(レッドフラッグ)、コースアウトしたマシンや破片など、コース上に危険が存在するときは黄旗(イエローフラッグ)、後方から速いクルマが迫っているときは青旗(ブルーフラッグ)といったように、コース上の注意事項が監視ポストに詰めているコースマーシャルによって提示されている.

 しかし近年は、国内のサーキットでも実際の旗を使用したアナログなフラッグだけでなく、LEDランプを使用したデジタルフラッグが増えてきている。

 事実、5月17~18日にかけて争われた全日本スーパーフォーミュラ選手権・第2戦の舞台、オートポリスでもデジタルフラッグを導入。広報担当者によれば「安全性を向上すべく今年の3月よりデジタルフラッグを導入しました。レース時にはデジタルフラッグと同時にポストにマーシャルを配置して必要に応じてフラッグを振れるようにしていますが、通常のスポーツ走行ではオフィシャルの数も少ないので、アナログもデジタルも簡易的な体制で運用しています」とのことだ。

 ちなみにデジタルフラッグはコントロールタワーの管制からの指示で点灯するほか、ポストのマーシャルが独自に点灯することも可能である。スーパーフォーミュラの開催時もデジタルフラッグが各ポストで活用されていたが、果たしてデジタルフラッグの視認性は高いのか? 曇天や雨などの薄暗い天候であればデジタルフラッグも見やすいはずだが、好天で明るい日差しがあるときは、ドライバーから見えにくいのではないだろう?

「明るい日でもはっきり見えるし、色も分かりやすいですよ。普通の旗よりもデジタルのほうが見やすいと思います」

 筆者の疑問にそう答えてくれたのは、PONOS NAKAJIMA RACINGで65号車を駆る佐藤蓮選手だ。

 さらに、docomo business ROOKIEで14号車を駆る大嶋和也選手も、「旗よりも目立っているのでデジタルフラッグのほうが見やすいですね」とのことで、デジタルフラッグはどんな天候であろうとも視認性が高くなっている。

 ちなみに、我々、コースサイドで撮影するカメラマンは、赤、青、黄色の服の着用はNGとなっているのだが、実際に服とフラッグを間違うことはあるのだろうか?

 前述の佐藤選手によれば「場所によっては、えっ?……と思うときもありますね」とのこと。さらに大嶋選手も「勘違いはしないですけど、赤いフラッグや赤い服が目に入ると、一瞬、ビクッとしますね」とのことで、やはり、シグナルフラッグと間違える可能性はゼロではないようだ。

 そういった意味でも、デジタルフラッグは効果的で、安全性の高い設備となっているのである。