シューティングブレーク風フォルムの6代目「スバル・インプレッサ」【最新国産新型車 車種別解説 SUBARU IMPREZA】

AI要約

スバルのモータースポーツの象徴とも言える「インプレッサ」は、現行の6代目では日常の利便性とスポーティさが融合したモデルとして位置付けられている。

初代登場以降、インプレッサの性格や形状は大きく変化し、現行モデルはコンパクトカーとツーリングワゴンの中間に位置し、アウトドアやスポーツ志向にフォーカスを当てている。

ボディサイズやパワートレインはコンパクトカーとは言い難いサイズではあるが、街中での使い勝手や最小回転半径の小ささなど、日常利用に適した特性が備わっている。

シューティングブレーク風フォルムの6代目「スバル・インプレッサ」【最新国産新型車 車種別解説 SUBARU IMPREZA】

スバルのモータースポーツの象徴とも言えるラインナップをそろえて登場した「インプレッサ」だが、その後の立ち位置やキャラクターは代ごとに異なってきた。現行の6代目は日常の利便性とスポーティな方向性が合致したモデル。どっしりとした乗り心地、コンパクトカーなみの機動力の高さ、そしてアイサイトの装着で安心感安定感は大いに魅力的。

REPORT:竹岡 圭(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:田丸りさ

初代の登場が1992年。インプレッサWRXという名前で、モータースポーツ界でも大活躍した歴史をもつ、世界的に有名なモデルだ。

しかしインプレッサは、歴史を振り返っても、立ち位置や性格や形状が、かなり変化したモデルでもある。現行型は6代目となり、5ドアハッチバックのみの展開となった。コンパクトカーとツーリングワゴンの間の、シューティングブレーク的なイメージで使えるクルマと捉えるのが、いちばんわかりやすいかもしれない。デザイン的にも、よりアウトドア方向に振った兄弟車種、クロスオーバーSUVのクロストレックのおかげもあってか、日常の利便性+スポーティ方向に、わかりやすい性格付けがされている。

ボディサイズは、純粋なスバルラインナップの中で、いちばんコンパクトなモデルとなるが、全長4475mm×全幅1780mmと、正直なところコンパクトカーと呼ぶには少々大きめ。パワートレインも、水平対向4気筒2.0lエンジンのモーターの有無×FFまたはAWDという組み合わせ。カテゴライズ的には、もはやコンパクトカーの領域には入りにくいクルマとなってしまった。しかし、使い勝手の面では、コンパクトカーの主舞台である街なかで十分使いやすいものとなっている。例えば、AWDで17インチタイヤを履いているにもかかわらず、最小回転半径は5.3m。日常の利便性に重きが置かれているのがわかる。

加えて、スバルと言えば「アイサイト」と言われるほど、すっかりお馴染みになった安全運転支援装置ももちろん装着されている。とはいえ、それに頼り過ぎることなく、デザイン力の高さで普通に視界の良さが確保されているのが美点だ。ちなみにアイサイトと言われると、イメージ的にほぼハンズフリーで操作可能な最上級のアイサイトXを思い浮かべがちだが、そちらの設定はインプレッサにはない。ベーシックなものと、セーフティプラスという運転支援装置が加わったものが、グレードにより用意されている。つまり、最上級ではないけれど、基本的にはこれで十二分だ。