マイクロソフト教育ソフト、プライバシー保護団体が苦情申し立て

AI要約

米マイクロソフトのオンライン教育ソフトに対するプライバシー保護団体NOYBの苦情が明らかに。

プライバシー監視機関に対し、学生用ソフトのデータ管理責任を巡る問題とクッキーに関する苦情を提起。

NOYBの弁護士がユーザー追跡の憂慮を表明し、オーストリアのデータ保護当局に調査と罰金の要求。

マイクロソフト教育ソフト、プライバシー保護団体が苦情申し立て

Foo Yun Chee

[ブリュッセル 4日 ロイター] - 米マイクロソフトのオンライン教育ソフトを巡り、プライバシー保護団体NOYBがオーストリアのプライバシー監視機関に対し、2件の苦情を申し立てたことが4日明らかになった。

NYOBが問題視したのは文書作成、表計算、プレゼンテーションなどのソフトをまとめた学生用「365エデュケーション」スイートの取り扱い。

欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に基づいてユーザーの個人情報を処理するデータ管理者としての責任を、マイクロソフトは必要なデータを持たない学校側に転嫁していると主張した。

もう1件は365エデュケーションにインストールされているサイトの閲覧履歴データ「クッキー」に関するもので、広告主はクッキーを使って消費者を追跡している。

NOYBの弁護士フェリックス・マイコラシュ氏は「データの流れに関するわれわれの分析は非常に憂慮すべきものだ」と述べ、「365エデュケーションは年齢に関係なくユーザーを追跡しているようだ。こうした行為はEUおよび欧州経済地域(EEA)の数十万人の生徒・学生に影響を与える可能性がある」と指摘した。

NOYBはオーストリアのデータ保護当局に対し、マイクロソフトへの苦情を調査し罰金を科すよう求めた。