アングル:エヌビディア、5月の時価総額伸び率が世界最大

AI要約

半導体大手エヌビディアとマイクロソフトの時価総額が急増し、人工知能(AI)への期待が高まっている。

アップルもAIに対する楽観的な見方や中国市場での成長が好影響を与えている。

一方、ウォルマートは好業績を収め、テスラは欧州市場での売上減少に悩んでいる。

アングル:エヌビディア、5月の時価総額伸び率が世界最大

[3日 ロイター] - 世界の企業で5月に時価総額が最も増えたのは米半導体大手エヌビディアだった。同社の好調な業績見通しを受け、人工知能(AI)向け半導体需要が急拡大するという投資家の確信が強まった。

エヌビディアの時価総額は5月末時点で2兆6900億ドルとなり、前月末から約25%増えた。株式分割の発表により、同社株への投資意欲が一段と高まった。

5月はマイクロソフトの時価総額が6.6%増の3兆0800億ドルとなり、世界首位の座を維持。AIが利益を押し上げるとの見方から、同社の株価は過去最高値を更新した。

マイクロソフトは、クラウド・データ・センターに依存せずにより多くのAI機能を処理できるパソコン「コパイロット+」を発表したことで、投資家の期待が一段と強まっている。

5月末の時価総額2位はアップルで、前月末比2.9%増の2兆9400億ドルとなった。AIを巡る楽観的な見方や、中国へのスマートフォン出荷台数の増加が追い風となった。

BofAグローバル・リサーチは、AIにより機能を強化したスマートフォン「インテリフォン」への移行が進むと予想。複数年にわたる機種アップグレードのサイクルが訪れ、アップルに恩恵をもたらすとの見方を示した。

小売大手ウォルマートは時価総額が5月末時点で5300億ドルと10.8%増えた。同社は四半期決算が市場予想を上回り、今年度通期の業績見通しを上方修正した上、インフレの鈍化によって生鮮食品の他、衣料品、電子製品など生活必需品以外の売上高が増えるとの見通しを示した。

半面、電気自動車(EV)大手テスラは時価総額が約3%減の5679億ドルとなった。欧州での売上高減少や、EV需要の伸びの鈍化、ライバル勢との競争激化が影響した。