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中国主席がガザ戦闘で「講和会議」呼び掛け 北京で「中国・アラブ諸国協力フォーラム」
中国政府は、中東のアラブ諸国から国家元首らを招いて地域間協力について話し合う「中国・アラブ諸国協力フォーラム」を開催。習近平国家主席はパレスチナ問題に触れ、国際的な講和会議開催を呼びかけ、パレスチナ国家の樹立や国連加盟に支持を表明。
中国は中東での影響力拡大を図り、米国に対抗する姿勢を示している。習氏は中国・アラブ関係の発展を目指し、人工知能や宇宙・航空、金融、エネルギー分野での協力を呼びかけ。
習氏は中国とアラブ諸国の首脳会議を2026年に中国で開くことを表明。会議にはエジプト、バーレーン、UAE、チュニジアの国家元首らが出席。習氏はエジプトとの協力強化を強調し、ガザへの支援も表明。
![中国主席がガザ戦闘で「講和会議」呼び掛け 北京で「中国・アラブ諸国協力フォーラム」](/img/article/20240530/66581fdfaf6e1.jpg)
【北京=三塚聖平】中国政府は30日、中東のアラブ諸国から国家元首らを招いて地域間協力について話し合う「中国・アラブ諸国協力フォーラム」を北京の釣魚台迎賓館で開いた。中国外務省によると習近平国家主席は開幕式の演説で、パレスチナ自治区ガザでの戦闘に触れ「戦争は終わりなく続くことはできず、正義が永遠に不在となることもあり得ない」と発言。国際的な「講和会議」開催を呼び掛け、パレスチナ国家の樹立や国連加盟に支持を表明した。
イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの戦闘激化により中東情勢が複雑化する中、中国は中東地域での影響力拡大を図っている。バイデン米政権がイスラエルを支援しており、アラブ諸国との連携姿勢を示して米国に対抗する狙いも透ける。昨年には中東で対立を続けてきたサウジアラビアとイランの外交関係正常化を仲介した。
習氏は演説で「中国・アラブ関係を世界の平和と安定を守るための手本にしたい」と述べ、人工知能(AI)や宇宙・航空、金融、エネルギーなどの分野で協力を呼び掛けた。
習氏は「中国・アラブ関係の飛躍的な発展を引き続き推進したい」として、第2回となる中国とアラブ諸国の首脳会議を2026年に中国で開くと表明した。初回会合は22年にサウジアラビアで開催し、習氏が現地入りして参加した。
開幕式にはエジプトのシーシー大統領、バーレーンのハマド国王、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領、チュニジアのサイード大統領が出席した。
習氏は29日にシーシー氏と会談し、インフラや再生可能エネルギー、経済・貿易などでの協力を呼び掛けたほか、ガザ住民に関し「エジプトとともに力の及ぶ限り援助を提供し続けたい」と強調した。