韓国軍「1段推進体の燃焼に問題あったと推定」…北偵察衛星、ロシアからエンジン技術移転か

AI要約

27日の発射直後に空中で爆発した北朝鮮の軍事偵察衛星2号機の失敗の原因は1段推進体の燃焼系統に問題があった可能性が高い。安全保障理事会による非難を避けて、正常国家の宇宙開発として包装された可能性も指摘されている。

専門家らは今回の空中爆発がエンジンのバルブあるいはエンジン自体から燃料や酸化剤が漏れて起きた可能性が高いとみている。今回の失敗で金正恩委員長の衛星計画に支障が出ることが避けられない。

エンジンの液体酸素・ケロシンによる管理が難しい性質に起因する要因や、ロシアからの技術移転によってエンジンの種類を転換した可能性が韓国軍によって指摘されている。

韓国軍「1段推進体の燃焼に問題あったと推定」…北偵察衛星、ロシアからエンジン技術移転か

27日の発射直後に空中で爆発した北朝鮮の軍事偵察衛星2号機の失敗の原因について、韓国軍が「1段推進体の燃焼系統に問題があったと推定される」と評価した。北朝鮮が「新型衛星運搬ロケット」と明らかにしたことに関連し、軍は北朝鮮がロシアの技術移転などで1段目のエンジンの種類を高いレベルに転換した可能性に注目している。「失敗した挑発」だが、韓米はこの日、西海(ソヘ、黄海)海上の射撃場で連合空対空・空対地訓練を実施し、抑止力を誇示した。

合同参謀本部の関係者は28日、「北が主張する軍事偵察衛星が初期に爆発し、秒単位の飛行データ分析をしている」とし「1段目の爆発からみて、燃焼系統に問題があったと推定している」と述べた。

専門家らは今回の空中爆発がエンジンのバルブあるいはエンジン自体から燃料や酸化剤が漏れて起きた可能性が高いとみる雰囲気だ。

これと関連し、ロシアの技術のエンジンで発射した韓国の「羅老号」も2009年、最初の打ち上げでフェアリング(衛星保護カバー)が分離せず失敗した。2010年の2回目の打ち上げでは1段目が空中爆発した。

液体酸素・ケロシンで作動するエンジンは推力は高いが管理が難しい。張泳根(チャン・ヨングン)国家戦略研究院ミサイルセンター長は「地上で液体酸素を超低温(マイナス183度)で維持しなければならないため、高価な装備と技術が必要」とし「こうした困難のため弾道ミサイルには極低温推進剤を使用した前例がない」と指摘した。

このため、国連安全保障理事会が禁止した弾道ミサイル技術を利用した発射という非難を避けて「正常国家の宇宙開発」に包装しようという意図があるという分析も出ている。今回の失敗で「今年中に衛星3基を打ち上げる」という金正恩委員長の計画に支障が避けられなくなった。