北朝鮮の衛星打ち上げ失敗 「エンジン燃焼に問題と推定」=韓国軍

AI要約

北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げに失敗し、1段目の推進体が爆発した可能性があると報じられた。

失敗の原因として、新型ロケットの液体酸素+石油発動機の信頼性に問題があった可能性が指摘されている。

ロシアが技術支援を行い、新型ロケットの1段目のエンジンを提供した可能性も取りざたされている。

【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部の関係者は28日、北朝鮮が前日夜に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗したことについて、さらに分析が必要としながらも「(ロケットの)1段目の推進体が爆発した。燃焼系統に問題があったのでないかという程度の推定はできる」と記者団に語った。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は、軍事偵察衛星打ち上げの際に新型ロケットの1段目のエンジンが飛行中に空中爆発する事故が発生したと伝えた。原因に関しては「初歩的な結論」として「新たに開発した液体酸素+石油発動機(エンジン)の動作の信頼性」が問題だったとした。

 韓国軍合同参謀本部の関係者は、北朝鮮が昨年2回打ち上げに失敗した時とは異なり今回は再打ち上げの計画を公言しなかったこと、「初歩的な結論」として失敗の原因に言及している点を指摘しながら「(再打ち上げには)相当な時間がかかるものとみられる」と述べた。

 ロシアが新型ロケットの1段目のエンジンを提供した可能性については「技術的支援のあらゆる段階の可能性を開いておかなければならない」と答えた。技術だけの支援だったか、部品まで提供したのか、なども突き詰める必要があるとした。

 ロシアのプーチン大統領は昨年9月に訪ロした北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)に、人工衛星打ち上げを手助けする意向を伝えた。その後、ロシアから多数の技術者が北朝鮮を訪れ、ロケットエンジンの燃焼実験などをサポートしたとされる。