文在寅「回顧録」の“驚きの中身”…! 韓国で「文在寅大復活」という“悪夢のシナリオ”が幕を開けた

AI要約

韓国の文在寅前大統領は、田舎で静かに生活するはずが、ブック・カフェをオープンして活動を展開している。元弟子のチョ・グク氏が政治活動を行い、大統領選への影響も考慮している様子。

文在寅前大統領は回顧録を出版し、韓国の反日不買運動や韓北会談、米朝会談での役割について記述。日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定に関しても言及している。

GSOMIAの終了は反日アイテムとして利用された可能性があり、文在寅政権の対日政策により日韓関係が悪化した経緯が明らかになっている。

文在寅「回顧録」の“驚きの中身”…! 韓国で「文在寅大復活」という“悪夢のシナリオ”が幕を開けた

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は、大統領退任後は「平凡に生きていきたい」と語り、南部の釜山に近い農村に居を構えた。

 しかし、その後、静かに暮らしたいはずの前大統領は田舎でなぜかブック・カフェをオープン。そこには仲間である李在明氏、チョ・グク氏も訪れて話題になった。

 最近では、映画『文在寅です』も公開された。報道では公開直後1週間で総観客動員数が約7万8000人あったと伝えていたが、後に動員数が水増しされていたことが露呈したこともあった。

 尹政権が誕生して2年が過ぎたが、文在寅前大統領は「静かに暮らしたい」と言う割には注目を浴びる活動を行なっている様に見える。

 そうした活動は、やはり今年4月に行われた総選挙を意識してのものであり、さらにいえば次期大統領選を見据えたものだと私はみている。

 4月の総選挙では愛弟子であるチョ・グク氏が出馬するに当たり、文在寅前大統領を何度も訪ねて相談し、結局、その威光を利用しながらの出馬になったことは記憶に新しい。そのおかげもあってか、疑惑だらけであってもチョ・グク氏率いる祖国革新党が第3政党になる大成果を収めたわけだ。

 この選挙結果を見て、私はいまだに衰えない文在寅の威光に呆れ返ったが、またここにきて文在寅前大統領は回顧録を出すというので騒ぎになっている。

 この回顧録で注目を浴びているのが、韓国が「反日、不買」に至った経緯と、韓北会談、米朝会談での役割などについての記述である。

 文在寅前大統領はその回顧録の中で、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定についても振り返っている。日本の輸出規制措置(2019年7月)に対抗する形で、1カ月ほど後に(GSOMIA)終了を決めた当時、「世論調査の結果われわれの判断が正しいという確実な後押しを得ることになった」というのだが、果たしてそれは“真実”だろうか。

 青瓦台(チョンワデ、大統領府)の指示で韓国政府がGSOMIA終了と維持を問う世論調査を実施した結果、「終了」を求める回答が圧倒的だったというのだが、そもそもGSOMIAに関して知る韓国人は少なく、これが「反日手段」として用いられたことは明白だった。

 日常生活の中でGSOMIAという単語をこの時初めて聞いたという韓国人も多かっただろう。当時、私が話した従北市民団体の活動家もGSOMIAをちゃんと理解している者がほとんどいなかった。

 GSOMIAは当時、見事に「反日アイテム」として利用されたのが現実だろう。私にとってはこの頃、文在寅政権のおかげで抱えていた日韓貿易がすべて白紙となったという苦しい記憶がばかりが思い出される。

 そもそも「反日不買」の発端をさかのぼると、元徴用工裁判の続く韓国で、日本政府が2019年に入り何度も解決提案をしていることを文在寅政権が頑なに無視し続けたことが始まりだった。それを無視し続けておいての「反日、不買」だったのだ。