ゼレンスキー氏「ロシアを和平交渉の席に」 西側に要請

AI要約

ウクライナのゼレンスキー大統領がスペイン訪問中に、ロシアとの和平交渉を西側諸国に要請。

NATO事務総長や英国外相もウクライナ支援を強化し、ロシアへの攻撃権利を主張。

支援国は核兵器保有国での軍事衝突を避けるためウクライナの越境攻撃に一定の制約を設けている。

ゼレンスキー氏「ロシアを和平交渉の席に」 西側に要請

【AFP=時事】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は27日、訪問先のスペイン・マドリードで、「いかなる手段を通じてでも」ロシアを和平交渉の席に着かせるよう西側諸国に要請した。

 ゼレンスキー氏はペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相との共同記者会見で、「われわれはパートナー国との協働を強化し、さらなる目標を達成する必要がある。それは安全保障と、いかなる手段を通じてでもロシアに和平を促すことだ」と語った。

 一方、北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長はこの日、ブルガリアの首都ソフィアで開かれたNATO会合で、ウクライナに供与した武器によるロシア国内への攻撃に対する制限を見直す時がきたと主張。「(ウクライナが)ロシア領内の軍事目標を攻撃できなければ防衛は非常に困難だ」と述べた。

 デービッド・キャメロン(David Cameron)英外相も、ウクライナを今月訪問した際、同国には英国供与のミサイルでロシア領内を攻撃する権利があると語っていた。

 劣勢に立たされているウクライナは支援国から供与された兵器について、特に米国に対し、ロシア国内の軍事目標攻撃に向け使用許可を強く求めている。

 ただ米国をはじめとする支援国はこれまで、核兵器を保有するロシアとの軍事衝突に引きずり込まれかねないとの懸念から、ウクライナの越境攻撃に歯止めを掛けてきた。

 この問題について質問されたサンチェス氏は、「(武器使用制限の見直しは)考えていない」と答えた。一方で、「ウクライナの防衛力強化」に向け、安保協定の一環として軍事支援を新たに発表した。【翻訳編集】 AFPBB News