米中国防相が1年半ぶり会談へ 台湾情勢めぐり緊張高まる中

AI要約

米国防総省は24日、オースティン国防長官が来週訪問するシンガポールで、中国の董軍国防相と会談すると発表した。対面での会談は1年半ぶりで、中国が台湾周辺で軍事演習を実施する中、緊張が高まっている。

オースティン氏はアジア安全保障会議に出席後、日本、韓国との国防相会談を予定。また、カンボジアとフランスも訪問する。董氏との会談で、台湾周辺の緊張緩和や南シナ海の状況について議論される見通し。

米国務省は台湾と連携し、中国の行動に警戒。中国の行動は地域の安定を損なう可能性があるため、自制を求めている。

米中国防相が1年半ぶり会談へ 台湾情勢めぐり緊張高まる中

 米国防総省は24日、オースティン国防長官が来週訪問するシンガポールで、中国の董軍国防相と会談すると発表した。米中国防相の対面での会談は2022年11月以来約1年半ぶり。中国が台湾周辺で軍事演習を実施するなど、緊張が高まる中での会談となる。

 オースティン氏は、31日~6月2日にシンガポールで開催されるアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出席。日本、韓国との3カ国による国防相会談も予定している。その後、カンボジアとフランスも訪問する。

 オースティン氏は董氏との会談で、台湾を巡って緊張を高めないよう自制を求めるとみられるほか、中国が威圧的な行動を続ける南シナ海についても取り上げる見通しだ。

 中国は台湾の頼清徳総統(民進党)の就任に反発し、台湾を取り囲む形で軍事演習を実施した。米国務省の報道担当者は毎日新聞の取材に「台湾と緊密に連携して状況を注視している」と説明。その上で「中国の行動は緊張を高めるリスクがあり、数十年にわたり地域の平和と安定を維持してきた規範を損なう」として、自制を求めた。【ワシントン松井聡】