外信コラム 韓国で大阪人気衰えず 大阪弁の面白さも伝われば…

AI要約

大阪在住の日本人YouTuberである「マチュダ部長」が韓国で人気の著書を紹介するサイン会を行い、話題になっている。

「マチュダ部長」は大阪の食を紹介する動画を配信し、韓国でも人気を集めている。著書には食べ歩きや食の対話、日本語の言葉遊びなどが盛り込まれている。

韓国では大阪弁の面白さが伝わりにくいが、実際に大阪を訪れることでその魅力をより深く体験できる。

外信コラム 韓国で大阪人気衰えず 大阪弁の面白さも伝われば…

先日の日曜の昼下がり、ソウル都心の大型書店「教保文庫」にぶらり入ると玄関ロビーで人だかりがしていた。新刊本『マチュダ リスト』の著者「マチュダ部長」のサイン会とあり、背広姿の日本人らしい中年風の男性が行列の読者相手にサインをしていた。日本の人気作家のサイン会はままあるが、はて「マチュダ」とは?

店頭に並んだ韓国語の著書によると、著者は大阪在住で韓国向けのユーチューブ放送「大阪に住む人たちTV」をやっている松田明浩氏という。韓国語が達者な勤め人の「松田部長」が大阪の食をあれこれ紹介するもので若者を中心に人気の放送とか。韓国でも評判の日本のテレビ番組「孤独のグルメ」の〝ユーチューブ大阪版〟といった感じだが、大阪は今も韓国人の日本旅行で人気トップなのでガイドブックとして再登場したというわけだ。

著書には「マチュダ部長」の食べ歩き姿をはじめ〝おいしい写真〟が盛りだくさんなうえ、お店などでの食の対話も楽しい。それに「季節を食べる」「棚からボタモチ」「梅干しと友達は古いほどよい」など食にまつわる日本語や一言会話が紹介され結構、中身が濃い。ただ、韓国語では大阪弁の面白さが伝わらないのは惜しい。これは現地に出かけて体験してもらうしかないか。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)