トランプ氏SNSの投稿動画、ナチス想起の「帝国」が物議 その後削除

AI要約

トランプ前米大統領のSNSに投稿された動画が、ナチス・ドイツを想起させる表現を含んで物議を醸し、翌日削除された。

動画はトランプ氏が勝利した場合のシナリオを提示し、ナチスの第三帝国を連想させる言葉が使われていた。

トランプ氏は過去にもナチスを想起させる発言をしており、バイデン大統領などから非難を浴びている。

トランプ氏SNSの投稿動画、ナチス想起の「帝国」が物議 その後削除

(CNN) トランプ前米大統領のSNSに投稿された動画に、ナチス・ドイツの「第三帝国」を想起させる表現が含まれていたことが物議を醸し、投稿は翌日削除された。

動画は20日、トランプ氏創設のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、同氏のアカウントから投稿された。

11月の米大統領選でトランプ氏が勝利したらどうなるかと予想する内容で、新聞記事を模した「景気は急上昇」「国境を封鎖」という架空の見出しをナレーターが読み上げている。

「米国は今後どうなるか」という見出しの下には「統一帝国の創設」という文言が登場する。ナチス・ドイツが自称した「第三帝国」と同じ、ドイツ語のライヒ(帝国)が使われている。

このほかに「不法滞在者1500万人を国外追放」という見出しもあった。

動画は21日午前に削除された。トランプ陣営の報道担当者は声明で、同陣営がつくった動画ではないと主張。トランプ氏本人が刑事裁判でニューヨークの裁判所に出廷している間に、スタッフが「ライヒ」の言葉に気付かず引用投稿したとの見方を示した。

この投稿に対し、バイデン大統領とホワイトハウスは、あからさまな反ユダヤ主義だとしてトランプ氏を非難した。

バイデン氏自身も21日、トランプ氏を「米国でなくナチスの言語を使う人物」と批判。バイデン陣営の報道担当者は、トランプ氏は再選されたら「統一帝国」の独裁者として国を支配するつもりだと述べた。

トランプ氏はこれまでも反ユダヤ的な発言や、不法移民が「わが国の血を汚している」と主張し政敵を「害虫」と呼ぶなど、ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーを想起させる発言を繰り返してきた。