インドネシアで人質になったNZパイロット、1年半以上ぶりに解放 NZ外相が発表

AI要約

ニュージーランド人パイロットがインドネシアのパプア地方で1年半以上ぶりに解放された。

武装グループが要求を通すために人質に取ったが、不可能な要求であることが示された。

家族と安全が確認され、政府の取り組みが成功したとピーターズ外相が述べた。

インドネシアで人質になったNZパイロット、1年半以上ぶりに解放 NZ外相が発表

(CNN) インドネシア東部、ニューギニア島パプア地方で武装勢力の人質になっていたニュージーランド人パイロット、フィリップ・メーテンズ氏が1年半以上ぶりに解放された。ニュージーランドのピーターズ外相が21日、声明で明らかにした。

声明によると、メーテンズ氏は安全が確認され、健康状態も良好。既に家族とも話が出来る状況だという。

武装グループの「西パプア民族解放軍(TPNPB)」は、昨年2月にメーテンズ氏を拉致した。同氏は山がちで僻地(へきち)のンドゥガ地区に小型機で着陸していた。

TPNPBはメーテンズ氏を人質に取ることでニュージーランドに圧力を加え、インドネシアに対しパプア地方の独立を認めるよう要求させる考えだったが、これは不可能な要望と見られていた。

ピーターズ外相はインドネシア、ニュージーランド両政府が主導し、メーテンズ氏を確実に解放する取り組みを続けてきたと説明。プライバシーを求める家族からの声に言及し、現時点でこれ以上の詳細なコメントは控えるとした。

TPNPBは当初、ニュージーランドが自分たちの要求を聞き入れなければメーテンズ氏を殺害すると脅迫していた。インドネシア政府は、これまでにも自分たちの要求を通すため人質を取ってきたTPNPBをテロ組織に指定している。

昨年の拉致以降、複数の動画が公開されてきたが、公開のたびそこに映るメーテンズ氏はやせていき、髪なども伸びるに任せる状態となっていた。動画のほとんどで、メーテンズ氏は銃や弓矢を手にした戦闘員に囲まれていた。