日本製トランシーバーも…レバノンでポケベル〝一斉爆発〟携帯電話やノートパソコンも「あらゆる物が危険」市民に衝撃と恐怖

AI要約

レバノン各地で2日連続で爆発が発生し、20人以上が死亡、450人以上が負傷した。

ヒズボラが使用する通信機器や日本製トランシーバーが爆発の影響を受け、イスラエルとの緊張が高まっている。

市民の間には恐怖と不安が広がり、イスラエルの工作説も浮上している。

2日連続で死傷者

レバノンの首都ベイルート郊外など各地で18日、親イラン民兵組織「ヒズボラ」が使用する通信機器などが相次いで爆発した。日本製トランシーバーなども含まれており、レバノン保健省は少なくとも20人が死亡、450人以上が負傷したと発表した。

レバノンでは17日もポケットベル(ポケベル)型の小型通信機器が一斉に爆発し、子供2人を含む12人が死亡、2800人以上が負傷した。ヒズボラは敵対するイスラエルの攻撃と非難し、報復を宣言した。

米紙は一連の爆発について、イスラエルがヒズボラを標的に遠隔操作したと報じている。レバノン治安筋はロイター通信に対し、ポケベルはヒズボラに今年導入された機器だったとした上で「(イスラエル対外特務機関)モサドが爆発物を埋め込んだ」と主張した。

イスラエルは関与を肯定も否定もしていない。

18日に起きた各地での爆発では、トランシーバーの他、携帯電話やノートパソコンなどが爆発したという情報も伝えられた。レバノン側の発表によると、トランシーバーは日本製で、すでに生産が終了しているモデルだという。

レバノン国内では、「次はどんな攻撃があるのか」「次は私たちのスマートフォンが狙われるかもしれない。あらゆる物が危険に見える」など、市民の間に衝撃と恐怖が広がっているという。

軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「今度は日本製トランシーバーが爆発したということだが、前日に爆発したポケベルよりもサイズが大きく、爆発物を仕込むスペースはよりあったはずだ。ポケベルと同じ頃にヒズボラへ納入されたようだが、モサドが仕入れルートをつかんでいて工作した可能性が強いだろう。イスラエル側が工作の成果を誇示した形だが、心理的な揺さぶりにはなるが、ヒズボラの戦闘意欲はむしろ高まり、報復攻撃を呼ぶのは必至だ。なぜこうした連続爆破をいま仕掛けたのかはまだ不明だ」と話した。