在香港日本総領事館が香港・マカオ両政府に邦人の安全確保強く要請…深セン日本人学校の児童死亡受け

AI要約

香港に隣接する広東省深セン市で9月18日朝、日本人学校に通う児童が刺されて負傷する事件が発生し、児童は19日未明に死亡した。

在香港日本国総領事館は事件に対し情報提供を中国側に求めるとともに警備強化や邦人の安全確保を要請している。

さらに、特定の記念日には安全対策を強化するよう呼びかけており、外出時には周囲の状況に留意するよう促している。

在香港日本総領事館が香港・マカオ両政府に邦人の安全確保強く要請…深セン日本人学校の児童死亡受け

 香港に隣接する広東省深セン市で9月18日朝、日本人学校に通う児童が登校中に刺されて負傷する事件が発生。負傷した児童は19日未明に死亡したという。深センと香港、マカオは近接し、相互往来が緊密であり、現地日系社会に大きな衝撃を与えている。

 在香港日本国総領事館(管轄地域:香港及びマカオ)は現地時間9月19日正午、現地在留邦人向けに「(第2報)広東省深セン(しんせん)日本人学校児童の御逝去について」と題した一斉メール配信(領事メール)を行った。

 同館発出のメールによれば、容疑者はすでに当局によって身柄を確保されたが、本事件の背景等詳細は現在のところ不明で、中国側に情報提供を強く求めているとのこと。6月24日にも蘇州で日本人親子が刺傷される事件が発生し、日本人が被害に遭う事件が相次いでいるほか、中国各地で人の集まる場所において刺傷事件が発生していることを挙げ、同館として大使館や各総領事館、さらには日本政府と連携しつつ、香港政府当局に日本人学校の警備強化、香港・マカオ両政府当局に邦人の安全確保を強く要請していることも明らかにした。

 加えて、香港・マカオ自体の状況は中国各地の状況とは必ずしも同様ではないものの、深センとの地理的近接性及び昨今の往来の緊密化等にも鑑み、念のため、引き続き、外出の際は不審者の接近等、周囲の状況にくれぐれも留意し、特に過去の歴史に関わる以下の「記念日」には特に安全確保に努めること、また、複数人で外出する等、特に子供連れの場合は十分に対策をとるよう注意を呼びかけた。

 ・5月4日(1919年) 五・四運動(反帝国主義、反封建主義運動)

 ・7月7日(1937年) 盧溝橋事件(七七事変、日中戦争の発端)

 ・8月15日(1945年) 終戦記念日

 ・9月3日(1945年) 抗日戦争勝利記念日

 ・9月18日(1931年) 満州事変(柳条湖事件)

 ・9月30日 烈士記念日

 ・12月13日(1937年) 南京事件(「南京大虐殺犠牲者国家追悼日」)

 ・12月25日(1941年) 香港陥落

 その他の参考情報として、安全対策等については同館ホームページに掲載の「香港安全の手引き」及び「香港安全の手引き[別冊]~緊急事態への対応編~」を参照できることも併せて紹介された。