日本人学校の10歳児童を中国人の男が刃物で…搬送されるも容体不明　“反日感情“高まる「柳条湖事件の日」と関連は

中国・広東省深セン市で18日朝、現地の日本人学校に通う男子児童が登校中、中国人の男に刃物で襲われた。

地元の警察当局によると、男子児童を刃物で襲ったのは中国人の男（44）で、現場で身柄を確保され取り調べを受けているが、動機など詳しい状況はわかっていない。

事件が起きたのは日本時間18日午前9時ごろ。刃物で襲われた10歳の男子児童はケガをして病院に搬送され、治療を受けているが、詳しい容体はわかっていない。

事件直後の日本人学校の周辺を捉えた映像には、銃のようなものを構え、警戒に当たる治安当局の姿が捉えられていた。現場は車通り、人通りともに一定の量がある場所だ。児童は、約200m先の学校に通う途中で男に襲われた。

地元の警察当局によると、男子児童を刃物で襲ったのは中国人の男（44）で、現場で当局に身柄を確保されて取り調べを受けているが、動機など詳しい状況は今も不明だ。

事件が起きた9月18日は、満州事変の発端となった「柳条湖事件」が起きた日で、中国では国の恥=「国恥（こくち）の日」と呼び、反日感情の高まりが懸念されるタイミングでもある。

国営テレビは、遼寧省で開かれた式典の様子を報じていた。

今回の事件が満州事変に関連するのかどうかわかっていないが、中国で日本人が襲われる事件は初めてではない。

2024年6月にも、東部の江蘇省蘇州市で、スクールバスを待っていた日本人の親子が中国人とみられる男に刃物で切りつけられる事件が起きたばかりだ。この事件では、親子2人は命に別条はなかったが、助けようとしたスクールバスの案内係の中国人女性が死亡した。

男子児童が襲われた事件を受け、日本政府は現地の総領事館を通じて、中国側に再発防止などを申し入れた。

森屋官房副長官は会見で、「（在広州総領事館は）邦人保護の観点から、現地当局に対し再発防止及び詳細情報の共有を含めた申し入れを行ったほか、ただちに現地に館員を派遣し、事実関係の確認や関係者との連絡など必要な支援を行っており、引き続き適切に対応して参ります」と説明した。

今回の事件について、中国外務省は「事件は現在捜査中」と述べた上で、「中国は法治国家であり、日本を含む各国の方々を常に歓迎し、中国に滞在する外国人の安全を確保します」と強調した。

北京の日本大使館は、現地の日本人に対し安全確保に努めるように注意を促している。

（「イット!」9月18日放送より）