中国の1日当たり原油輸入量、8月は1年ぶり高水準 価格下落で

AI要約

中国は8月に日量1156万バレルの原油を輸入し、2023年以来の最高水準を記録した。原油価格の下落と精製マージンの改善が要因とされる。

燃料消費の低迷にもかかわらず、中国の原油輸入量は増加傾向にあり、前年同月比で7%減の4910万トンを記録した。

中国では環境に優しい代替燃料として液化天然ガス(LNG)の使用が増加しており、これが需要の低迷に影響を与えていると予想されている。

[北京 10日 ロイター] - 中国税関総署のデータを基にロイターが算出したところによると、8月の原油輸入量は日量1156万バレルで、2023年8月以来最高となった。原油価格の下落と精製マージンの改善を受けた。

税関総署によると、8月の輸入総量は4910万トンで、前年同月比7%減となった。燃料消費の低迷が引き続き需要を抑制している。ただ、22年9月以来の低水準となった7月の4234万トンからは増加した。

ライスタッド・エナジーのシニアアナリスト、リン・イェ氏は「独立系製油所の稼働が原油価格の下落につれて7月下旬から6週連続で拡大している。国有製油所の稼働も7月下旬から緩やかな拡大基調にある」と述べた。

「9月と10月の季節的な稼働拡大は昨年ほどの勢いはないだろう。環境により優しい代替燃料の利用が増えることから需要が低迷するためだ」と予想した。

中国ではトラックで液化天然ガス(LNG)の使用が増加している。

1─8月の原油輸入量は前年比3.1%減の3億6700万トンだった。