イラン核開発めぐり IAEA事務局長「ウラン大幅増産の兆候はない」
IAEA(=国際原子力機関)のグロッシ事務局長は、イランによる核開発に必要な高濃縮ウランの生産について懸念を示しましたが、大幅な増産の兆候はないと述べた。
IAEAの定例理事会が開かれ、イランの新しい指導部と核問題について協議することが明らかになった。
イランはすでに濃縮度60%のウランを貯蔵しており、核合意の再建に向けた動きが注目されている。
IAEA(=国際原子力機関)のグロッシ事務局長は9日、イランによる核開発に必要な高濃縮ウランの生産について、「大幅な増産を加速させている兆候はない」と述べました。
「(イランは)いくつかの作業を行っているが、濃縮ウランの大幅な増産を加速させていることを示す兆候は何もない」(グロッシ事務局長)
IAEAの定例理事会が、本部のあるオーストリアのウィーンで9日から始まり、グロッシ事務局長はイランの新しい指導部と近い将来、核問題について協議を再開すると明らかにしました。
イランでは5月、ヘリコプターの墜落事故で当時の大統領と外相が死亡し、「核合意」の再建に向けた対話がとだえていました。核兵器の開発には、濃縮度90%の「兵器級ウラン」が必要とされていて、イランはすでに濃縮度60%のウランを貯蔵していることが確認されています。(ANNニュース)