トランプ氏、勝利なら「腐敗」選管投獄 ハリス氏陣営「脅迫」と非難

AI要約

米国の選挙管理委員会と民主党のハリス副大統領陣営が、トランプ前大統領の選挙不正投票に対する脅迫発言を非難。

トランプ氏は不正行為者を追及し、法的責任を問う考えを示しており、これに対し扇動的な反応が広がる懸念がある。

激戦州の選挙管理者たちは選挙の安全を確保するために備える必要があると警鐘を鳴らしている。

トランプ氏、勝利なら「腐敗」選管投獄 ハリス氏陣営「脅迫」と非難

Tim Reid Nathan Layne

[ワシントン 9日 ロイター] - 米国の選挙管理委員会と、民主党の大統領候補であるハリス副大統領の陣営は9日、共和党候補のトランプ前大統領が11月5日の選挙で勝利すれば「腐敗した」選挙管理委員会の職員を投獄するとの考えを示したことについて、脅迫と暴力の扇動にあたるとして非難した。

トランプ氏は7日、不正投票を行えば起訴するとの考えを自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿。「不道徳な行為に関与した者は、かつてないレベルで捜し出され、捕らえられ、起訴される」とし、「こうした法的責任は弁護士、政治活動家、献金者、不法投票者、腐敗した選管にも及ぶ」とした。

ハリス氏の広報担当者アマン・ムーサ氏は、トランプ氏の発言は「極端で常軌を逸している」と指摘。「トランプ氏は復讐と報復の危険な脅しを一段と強めている」と述べた。

激戦州アリゾナ州のエイドリアン・フォンテス州務長官(民主党)は、トランプ氏の投稿は「暴君のようだ」とし、政治的暴力が扇動される恐れがあると懸念。「安全維持が現在、選管の主要な検討事項の一つになっている」とし、「悪意ある者がトランプ氏の発言を武力に訴える呼びかけと受けとめる可能性がある。われわれは選管と投票所の職員を守る必要がある。あらゆる事態に備えなくてはならない」と語った。

激戦州ペンシルベニア州フィラデルフィア選管のセス・ブルースタイン氏(共和党)は「選管は任務を果たすことに集中する。残念ながら、任務には暴力の脅威への備えも含まれる」と述べた。