「疑惑」のベネズエラ大統領選 対立候補の野党指導者がスペインに亡命
ベネズエラの大統領選挙で逮捕状が出ていた野党のゴンザレス氏がスペインに亡命。現職のマドゥロ大統領が再選を宣言し、票の不正集計疑惑が浮上。
野党指導者・ゴンザレス氏が政治亡命を要請し、ベネズエラ大統領選挙に出馬しましたが、得票率を巡る不正集計疑惑が持ち上がった。
抗議デモや国際的な疑念が広まっており、アメリカの国務長官も選挙結果に懸念を示している。
南米ベネズエラの大統領選挙に出馬し、逮捕状が出ていた野党のゴンザレス氏がスペインに亡命しました。大統領選の選挙管理委員会は現職のマドゥロ大統領が再選したと発表しましたが、票の不正集計疑惑が浮上しています。
CNNなどによりますと、ベネズエラの野党指導者・ゴンザレス氏がスペイン政府に政治亡命を要請し、出国したとロドリゲス副大統領が7日に明らかにしました。
ゴンザレス氏は7月のベネズエラ大統領選挙に出馬し、現職のマドゥロ大統領からの政権奪取を目指していました。
野党は独自集計の結果、ゴンザレス氏が勝利したと主張しましたが、選挙管理委員会は51%の得票率でマドゥロ大統領が再選したと発表し、票の不正集計の疑惑が浮上しています。
選挙の後、マドゥロ大統領の再選に抗議する大規模なデモが起こり、死者も出ました。
アメリカのブリンケン国務長官は選挙結果について「国民の意思が反映されていないことを懸念している」と述べ、投票結果の詳細を公表するよう求めるなど、周辺国などから疑念が示されています。
ゴンザレス氏に対しては先週、選挙戦に関するテロや陰謀などの容疑で逮捕状が出され、ロドリゲス副大統領は「ゴンザレス氏の出国を許可したのは国の平穏と政治的平和のため」と話しています。