ベネズエラ野党候補、亡命へ 大統領選で勝利主張、扇動容疑で逮捕状
AI要約
ベネズエラ大統領選に立候補した野党連合候補の元外交官ゴンサレス氏が出国。スペインに政治亡命する可能性が高い。
独裁色を強めるマドゥロ大統領の影響下で、ゴンサレス氏に逮捕状が出されていた。
選挙結果を巡る混乱が続く中、マドゥロ政権が野党支持者への弾圧を強めている。
ベネズエラ大統領選に立候補した野党連合候補の元外交官ゴンサレス氏が7日、出国した。ロドリゲス副大統領が発表した。スペインに政治亡命するとみられる。
独裁色を強める反米左派マドゥロ大統領の影響下にある裁判所が2日、大統領選に絡む扇動や文書偽造などの容疑でゴンサレス氏に逮捕状を出していた。
ロドリゲス氏はインスタグラムに投稿した声明で、ゴンサレス氏はここ数日、首都カラカスのスペイン大使館に滞在していたと説明。「国の平穏と政治的な平和のため」に出国を認めたとした。
7月の大統領選で、選挙管理当局はマドゥロ氏の勝利を発表。最高裁も8月下旬、これを認定した。だが、選管は全国に設置された各投票所の詳細な集計結果を公表していない。不正選挙を訴える野党側は各投票所の集計結果を独自に8割超入手した結果、ゴンサレス氏が得票率67％で勝利したと主張している。
マドゥロ政権は野党側への弾圧を強め、これまでに大統領選後に発生した抗議デモに関わったとして2400人以上を拘束した。人権団体によると、死者は20人を超えている。
司法当局は、野党支持者からの人気が高く、ゴンサレス氏と二人三脚で選挙戦を展開したマチャド元国会議員も捜査対象に加えている。【ニューヨーク中村聡也】
