加トルドー政権が一段と弱体化、左派野党の協力合意破棄で

AI要約

カナダのトルドー首相率いる少数派政権が左派野党のNDPとの協力合意を破棄され、政権が弱体化

トルドー首相は他の野党支援を求める必要があるが、早期総選挙実施は否定

来年10月までに総選挙を行う必要があり、現時点での世論調査では自由党が大敗することが予想されている

加トルドー政権が一段と弱体化、左派野党の協力合意破棄で

[オタワ 4日 ロイター] - カナダのトルドー首相が率いる少数派政権が4日、さらに弱体化に追い込まれる事態となった。左派野党の新民主党(NDP)が2022年に締結した政権への協力合意を突然破棄すると宣言したためだ。

これによりトルドー氏は、下院での不信任投票可決を避けて自身の政策を推進するためには、他の野党に支援を働きかける必要が出てきた。ただ同氏は、中道右派の最大野党、保守党が求めている早期の総選挙実施は否定した。

カナダの法律では来年10月末までに総選挙を行う必要がある。各種世論調査によると、現時点で選挙があれば、自由党は大敗すると予想されている。

トルドー氏の自由党は単独で過半数議席を得ておらず、22年にNDPとの間で、25年半ばまで政権を支える代わりに社会福祉政策を拡充することで合意していた。

しかしNDPのシン党首はここ数カ月、特に自由党が食料品価格高騰に十分対応していないことに不満を表明。ソーシャルメディアへの投稿では「トルドー氏は常に企業の貪欲さに屈することが何度も何度も証明されている」と批判した上で、次の総選挙で自由党に再びチャンスを与える価値はなく、自らが首相候補として臨むとの考えを示した。