野党候補に逮捕状 大統領選巡る扇動容疑 ベネズエラ
南米ベネズエラの裁判所が大統領選での野党統一候補エドムンド・ゴンサレス氏の逮捕状を出す
選挙での混乱や結果の不透明さが続く中、政府と野党の対立が激化
ゴンサレス氏や野党指導者が政府に対抗するための行動を呼び掛ける中、不安定な情勢が続いている
南米ベネズエラの裁判所は2日、検察当局の求めに応じ、7月28日の大統領選で野党統一候補だった元外交官、エドムンド・ゴンサレス氏の逮捕状を出した。
扇動や陰謀などの容疑。ニュース専門局CNNスペイン語放送などが伝えた。
選挙では、三権を掌握する反米左派のマドゥロ大統領が勝利を宣言。マドゥロ氏が牛耳る選管当局は、同氏の得票率を52%と発表した。最高裁も3選を認めたが、詳細な開票結果は公表されていない。
これに対し野党側は開票所のデータを基に、ゴンサレス氏が7割近い票を集め圧勝したと主張。断続的に反政府デモを繰り広げている。国連などは「選挙は透明性に欠ける」として、開票結果を開示するよう要求。欧米や南米主要国を含む一部の国は、ゴンサレス氏の勝利を認定している。
ゴンサレス氏や野党指導者マチャド氏は選挙後、マドゥロ氏の後ろ盾である軍に対し「国民の側に付くよう」呼び掛け。クーデターをあおったなどとして、政権側は身柄拘束を模索していた。ゴンサレス氏は選挙後、身を隠しており、当局の再三の出頭命令にも応じていない。