専門医のバーンアウトに看護師はストライキ宣言…病院が「救急状況」=韓国(1)

AI要約

韓国では専攻医の離脱により医療空白事態が続くことで病院救急室の人材不足や患者たらい回し状況が深刻化しており、患者の受け入れが困難な状況が続いている。

専攻医の欠如により専門医や看護師も不安定な状況にあり、救急室の運営が混乱している。救急室の状況は日々悪化しており、患者の受け入れが困難なケースが増加している。

秋夕連休に向けて一般病院の休診により救急室の運営に支障が出る恐れがあり、軽症患者も救急室に集中することが懸念されている。

専門医のバーンアウトに看護師はストライキ宣言…病院が「救急状況」=韓国(1)

韓国では専攻医の離脱に伴う医療空白事態が6カ月を越えて医療体系のあちこちからほころびが出ている。病院救急室では人材不足で「患者たらい回し」状況が増え、患者が集まる秋夕(チュソク、中秋)連休には「シャットダウン大乱」の懸念まで出ている。さらに看護師まで全国保健医療産業労働組合(保健医療労組)ストライキで病院を空ける可能性が高まった。専攻医が抜けた場所を埋めていた専門医・看護師まで不安定になり、医療危機が一層加速する様相だ。

全国公務員労働組合消防本部によると、先月30日ソウルのあるコンビニで倒れた40代の救急患者が病院14カ所を回って救急車の中で息を引き取った。15日には忠清北道鎮川(チュンチョンブクド・ジンチョン)で出産が迫った妊婦が救急室を見つけられず救急車内で赤ちゃんを産んだ。いわゆる「救急室たらい回し」が毎日のように発生している。

専攻医なしで6カ月間やりくりしていた専門医たちも「バーンアウト」(燃え尽き)で次々と救急室を離れ始め、救急室危機が拡散する姿だ。世宗忠南(セジョンチュンナム)大病院は今月から救急室を縮小運営している。忠北(チュンブク)大病院は今月14日、専門医が病気休暇などで外れて救急室の運営を一時中断しなければならなかった。

最近ではソウル病院も救急室総合状況ボードのサイトに「患者受け入れ不可」のメッセージを登録することが頻発するようになった。上渓白(サンゲべク)病院は21日、担当教授の休業で救急室の勤務者が「0」になり、日中の時間帯に救急車移送患者を受けることができないと明らかにした。京畿(キョンギ)南部地域の圏域救急センターである亜洲(アジュ)大病院は専門医3人が今月辞職して6人が追加で辞職意思を明らかにし、21人で運営していた救急室を12人で回さなくてはならなくなる可能性が高くなった。亜洲大医療院関係者は「専門医が予定通りに辞職すれば一部運営を縮小するほかはない」と述べた。ソウルのある上級総合病院関係者は「救急室の空席を埋めようと専門医の採用広告を数カ月間出しても志願者がなくて採用できない状況」と述べた。

梨大木洞病院救急医学科のナム・グンイン教授は最近自身のSNSに「私は圏域救急センターで一人で勤務している。救急車は地域をまたいで病院を数カ所回り、医療スタッフのバーンアウトは日常になった」としながら「先日、若者患者の腕と脚が破裂する重症外傷の交通事故が起きたが、ソウル・京畿のすべての病院で拒絶されたといった。(最初は診療が)不可能だと答えたが、徹夜で彼を助けた」と明らかにした。

一般病院が休診となる秋夕連休には救急室診療の運営にさらに大きな支障が出るのではないか懸念が高まっている。通常、名節には軽症患者も救急室に集まるためだ。