ソウル市民の果物摂取量 10年間で3割減=肉類は増加

AI要約

2021年のソウル市民の果物摂取量が33.2%減少したことが報告された。

食事内容が変化し、肉類の摂取増加や朝食欠食率の上昇により、慢性疾患の有病率が増加している。

健康的な食生活を促すために果物・野菜摂取を増やす政策が必要とされている。

ソウル市民の果物摂取量 10年間で3割減=肉類は増加

【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウル市の政策シンクタンク、ソウル研究院が22日公表した報告書によると、2021年のソウル市民の果物類摂取量は1日平均121.8グラムで、12年の182.4グラムに比べ33.2%減少した。リンゴやナシなど、果物の物価が高止まりしていることが影響を及ぼしたと分析される。

 報告書は12~21年に疾病管理庁の国民健康栄養調査に参加したソウル市民の資料を分析した。

 穀類の摂取量は296.7グラムから267.1グラムに、野菜類は278.1グラムから244.1グラムに減少した。一方、肉類の摂取量は110.0グラムから149.1グラムに増加した。

 穀類の摂取が減り、肉類が増えたことで、栄養素別の摂取比率は12年の炭水化物63.8%、タンパク質15.1%、脂肪21.1%から21年には炭水化物57.5%、タンパク質16.1%、脂肪26.5%に変わった。

 また、朝食を食べないソウル市民の割合は12年の21.1%から21年には31.6%に上昇。21年のソウルの朝食欠食率は全国平均(28.0%)を上回った。

 高血圧や糖尿病などの慢性疾患も増えた。

 ソウル市民の高血圧有病率は12年の23.6%から21年には26.1%に、糖尿病は7.9%から11.8%に増えた。

 報告書は、果物・野菜など植物性食品の摂取が減り、動物性食品と脂肪を過度に摂取する人が増えたことで、食生活が原因の慢性疾患の有病率が上がったと分析した。また、果物・野菜の摂取を増やして糖の摂取を減らすなど、健康的な食生活に向けた環境づくりを行う政策事業を強化する必要があると提言した。