中国、1万人の合同結婚式 9月開催、少子化に危機感

AI要約

中国政府が結婚率低下と少子高齢化に危機感を抱き、5千組計1万人の男女を集めた合同結婚式を開催

若者の結婚、出産意欲は低下しており、効果が不透明な状況

中国では新郎側が支払う結納金の高騰が社会問題となっており、簡素な挙式をアピール

 【北京共同】中国国営通信新華社は21日、中国政府や女性団体などが9月に5千組計1万人の男女を集めた合同結婚式を開催すると報じた。習近平指導部は婚姻件数が減少し少子高齢化が加速することに危機感を高めており、国を挙げて結婚を促す。ただ経済低迷や価値観の多様化で若者の結婚、出産意欲は低下しており効果は不透明だ。

 中国民政省によると2023年の婚姻件数は768万組と、13年の1346万組と比べて半分程度の水準にとどまった。24年1~6月は343万組となり、前年同期より49万8千組減少した。

 習指導部は16年に「一人っ子政策」を廃止したが、総人口は22年末に61年ぶりに減少に転じた。習国家主席は出生数増加に向け「若者の恋愛や結婚、出産、家族観への指導を強化する」よう指示している。

 合同結婚式は9月22日、北京を主会場に中国各地の会場をオンラインでつなぎ「中国式」で実施する。中国では新郎側が支払う「彩礼」と呼ばれる結納金の高騰が社会問題となっており、簡素な挙式をアピールする目的もあるという。