北海ブレント、68ドルに下落も 中国需要低迷で=ゴールドマン

AI要約

ゴールドマン・サックスは中国の石油需要の鈍化により、2025年末まで北海ブレント先物価格が下落する可能性があるとの見通しを示した。

中国の軟調な原油需要や経済指標の失速により、原油処理量が減少し、道路燃料が電気自動車や液化天然ガスに移行する傾向がある。

ゴールドマンは中国の石油需要の伸びが鈍化し、今夏にはマイナスになると予想している。

[20日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは20日、中国の石油需要が2025年末まで横ばいとなった場合、北海ブレント先物価格は同年終盤までに1バレル=68ドルに下落するとの見通しを示した。

20日の取引では北海ブレント先物は0.46ドル(0.6%)下落の1バレル=77.20ドル。米WTI先物は0.33ドル(0.4%)下落の74.04ドルだった。

ゴールドマンのアナリストはリサーチノートで「われわれは中国の軟調な原油需要と国内総生産(GDP)伸び率下振れリスクによって、25年の北海ブレント先物価格予想レンジ(75─90ドル)に対するリスクが下向きであるという見方を強めている」とした。

15日に発表された一連の7月中国指標は経済の勢いが失速していることを示した。

中国国内製油所の7月の原油処理量は燃料需要の低迷などを背景に大幅に減少した。

ゴールドマンは「中国の需要鈍化は道路燃料が石油から(電気自動車経由の)電力や液化天然ガス(LNG)に移行していることが主な要因」と指摘した。

同社は中国石油需要の前年比での伸びが24年上半期に日量20万バレルに大幅鈍化し、今夏はマイナスになると予想している。