ブリンケン長官の訪問後、ネタニヤフ首相「米国の仲裁案を支持」…ハマス「イスラエルのための策略」

AI要約

イスラエルが米国の休戦仲裁案を支持すると発表。ネタニヤフ首相とブリンケン国務長官が建設的な会談を行い、仲裁案を受け入れる意向を示す。

米国・エジプト・カタールなどが用意した仲裁案の内容は公開されていないが、イスラエルとハマスに関する様々な点が含まれているという。イスラエルはカイロ休戦交渉に代表団を派遣することを決定。

ハマス高官は仲裁案を拒否し、セキュリティー上の懸念を述べる。一方、イスラエル軍はレバノン東部を空襲し、ヒズボラの武器保存施設を狙った。

ブリンケン米国務長官が19日(現地時間)、イスラエルのネタニヤフ首相に会った後、イスラエルが米国の休戦仲裁案を支持すると明らかにした。

海外メディアによると、ブリンケン国務長官とネタニヤフ首相は3時間ほど会談した。ブリンケン長官は記者会見でネタニヤフ首相が米国の仲裁案を受け入れると確認し、「非常に建設的な会談だった。今はハマスが同じようにするべき時だ」と述べた。

イスラエル首相室も声明で「米国の人質解放案に対するイスラエルの支持を再確認した」と明らかにした。現地メディアのタイムズ・オブ・イスラエルは「ネタニヤフ首相が最新の米国の仲裁案を公開的に支持したのは初めて」と評価した。

これに先立ち15、16日に米国・エジプト・カタールなど仲裁国は仲裁案を用意し、イスラエルとハマスに伝えた。具体的な内容は公開されていないが、ガザ・エジプト国境でのイスラエル軍持続駐留、ハマスの移動を防ぐメカニズム、イスラエルがハマスと戦闘を再開する権利などが含まれているという。

ネタニヤフ首相は21、22日に開かれる予定のカイロ休戦交渉にモサド、シンベトの幹部らで構成された代表団を派遣することにした。ブリンケン長官は20日にエジプトに移動する。

しかしハマス高官はロイターに「(仲裁案は)イスラエルにより多くの時間を与える策略」と一蹴した。また、最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏が休戦交渉の意思決定過程に関与してきたとし、「セキュリティーのためにシンワル氏と意思疎通する道具と装置があるが、まだこれが円滑に作動していない」とも伝えた。

これに先立ちブリンケン長官が18日にイスラエルに到着してから約1時間後、テルアビブではハマス武装組織アル・カッサム旅団が犯行声明を主張した爆弾テロも発生した。

一方、イスラエル軍は19日、ヒズボラの武器保存施設を狙ってレバノン東部を空襲した。イスラエル軍は「レバノン南部の境界地でヒズボラのロケット・ミサイル部隊を指揮していたフセイン・アリ・フセインを(ドローンで)除去した」と明らかにした。