香港ＧＤＰ、第2四半期は前年比＋3.3％に加速 年内成長維持へ
香港政府が１６日発表した第２・四半期のＧＤＰは前年比３．３％増と、第１・四半期の２．７％増から伸びが加速した。
プラス成長が続く見通しも示されているが、地政学的緊張や世界経済の不確定要素には警戒が必要。
第２・四半期のＧＤＰは前期比で０．４％増加。訪問者は増えているが、観光客の消費は伸び悩んでおり、中国本土での買い物や娯楽が香港の景気回復に支障をきたしている可能性もある。
中国本土からの訪問者が増加しており、香港政府の支援策により個人旅行を許可する都市も増えた。しかし、引き続き景気回復には様々な課題が残る状況となっている。
[香港 １６日 ロイター] - 香港政府が１６日発表した第２・四半期の域内総生産（ＧＤＰ）は前年比３．３％増と、第１・四半期の２．７％増から伸びが加速した。
政府エコノミストのアドルフ・レオン氏は、プラス成長が年内続くとの見通しを示した上で「地政学的緊張や世界経済・金利見通しなど、さまざまな要因がさまざまな面で不確定要素をもたらす可能性がある」と指摘。
「貿易摩擦はリスクとなるが、外需が持ちこたえれば、財輸出はプラスを維持するだろう」と述べた。
第２・四半期のＧＤＰは前期比（季節調整後）では０．４％増。第１・四半期は２．３％増だった。
香港では新型コロナウイルス流行に伴うロックダウンの終了後、訪問者が増えているが、観光客の消費は伸び悩んでいる。
また、買い物や娯楽のために中国本土に旅行する居住者が増えており、景気回復を妨げる要因になっている。本土の方が総じて物価が安いとの声が出ている。
ただ、香港経済の支援策の一環で、香港への個人旅行を許可する中国本土の都市は５９都市に増えている。
香港政府観光局によると、１─７月の香港への訪問者は前年同期比５２％増の約２５００万人。うち中国本土からの訪問者は前年同期比４７％増の１９３０万人だった。
