捕鯨船妨害ポール・ワトソン容疑者 弁護側「日本の虚偽主張示すビデオある」と法廷で主張

AI要約

グリーンランドで拘束されたシー・シェパード創設者ポール・ワトソン容疑者についての事件経過が報じられている。ワトソン容疑者は日本からの身柄引き渡しを阻止するため、弁護側は高裁に控訴した。現在の勾留延長は日本との引き渡しの是非が決まるまでの措置とされている。

事件の中心となっているビデオは、シー・シェパードが捕鯨船に薬物入り瓶を投げ込んだ際のもので、船員が不在であったことを証明する証拠とされている。これを根拠にして、弁護側はワトソン容疑者の傷害容疑を否定している。

弁護側は地裁でビデオを証拠提出しようとしたが拒否され、高裁に不服申し立てを行っている。デンマーク政府の決定が待たれる中、ワトソン容疑者の身柄引き渡しの可能性を懸念している。

捕鯨船妨害ポール・ワトソン容疑者 弁護側「日本の虚偽主張示すビデオある」と法廷で主張

デンマーク自治領グリーンランドで拘束された反捕鯨団体「シー・シェパード」創設者ポール・ワトソン容疑者をめぐり15日、グリーンランド地裁は9月5日までの勾留延長を決定した。弁護側は同日、オンラインで記者会見し、「日本の主張は虚偽だと裏付けるビデオがある」と主張。日本への身柄引き渡しを阻止するため、高裁に控訴したと明かした。

ワトソン容疑者については、2010年に海上保安庁が傷害や威力妨害容疑で逮捕状を取った。デンマーク当局は国際手配に基づいて7月21日に拘束し、日本は身柄引き渡しを請求している。8月15日は勾留期限だった。グリーンランド警察の発表によると、勾留延長の決定は、引き渡しの是非が決まるまで身柄を確保する必要があるとの判断に基づく。

弁護側は会見で、地裁でビデオを証拠提出しようとして拒否されたと不満を示した。高裁に不服を申し立てたが、「デンマーク政府が、9月5日までに日本への引き渡しを決める可能性がある」と懸念を示した。

報道によると、ビデオは「シー・シェパード」が薬物入りの瓶を捕鯨船に投げ込んだときの様子を映したもの。デッキには船員がいなかったとして、弁護側は傷害容疑を否定する証拠になるとしている。