フィリピン、年内あと1回の利下げ余地あり=中銀総裁

AI要約

フィリピン中央銀行の総裁は、年内にさらなる利下げの可能性があると示唆。

過去4年ぶりの利下げ後、ペソは対ドルで下落し、中銀は政策金利を25ベーシスポイント引き下げた。

国内総生産は第2・四半期に前年比6.3%増加し、政府支出と投資が増加。一方で消費支出は沈滞気味。

[マニラ 16日 ロイター] - フィリピン中央銀行のレモロナ総裁は16日、年内あと1回利下げを行う余地があるとの見方を示した。

総裁はCNBCとのインタビューで「われわれは常に状況判断に努めるが、現時点の状況を踏まえると、年内あと1回の利下げの余地があると思う」と語った。為替当局はペソの下落をさほど懸念していないとも述べた。

中銀は15日、主要政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、6.25%とした。利下げは約4年ぶり。利下げ後にペソは対ドルで下落。この日序盤の取引でも売りが続き、対ドルで57.15ペソまで下げた。

中銀は23年11月から6会合連続で政策設定を据え置いた。22年5月から23年10月までの間は合計450bpの利上げを行っていた。

8日発表された第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比6.3%増加し、第1・四半期の5.8%増(改定値)から加速した。インフレが家計を圧迫する中、消費支出が「沈滞気味」だったが、政府支出と投資が大幅に増加した。