血の報復を狙うイラン、ガザ地区休戦交渉が変数か

AI要約

ガザ地区休戦交渉が再開される中、中東地域の紛争が岐路に立つ。

交渉の成功で緊張緩和の可能性があるが、失敗した場合は攻撃が懸念される。

イスラエルとハマスの間で休戦案の詳細で意見の隔たりがあり、交渉が難航している。

血の報復を狙うイラン、ガザ地区休戦交渉が変数か

15日(現地時間)、ガザ地区休戦交渉の再開を控えて中東地域の紛争が岐路に立った。交渉が成功する場合は域内の緊張が緩和するが、交渉が失敗に終わればイランはもちろんレバノンの親イラン武装組織ヒズボラなどがイスラエルに対する攻撃を始めると予想される。

タイムズ・オブ・イスラエルによると、イスラエルは海外情報機関モサドのバルニア局長、国内情報機関シンベトのバー局長、ネタニヤフ首相の外交政策顧問フォーク氏らがカタールのドーハで開かれる休戦交渉に出席する。仲裁国の一つの米国からはバーンズ中央情報局(CIA)長官が出席する。同紙は「(まだ公式参加はしていないが)ハマスの高官アルハイヤ氏がドーハにいて、仲裁国のエジプトとカタールを通じて交渉チャンネルを開いている」と伝えた。

交渉はバイデン米大統領が5月に提案した3段階休戦案を土台とする。1段階ではイスラエル軍がガザ地区の人口密集地域から撤収し、6週間の停戦に入る。この状況でハマスは女性・高齢者など一部のイスラエル人質を、イスラエルはパレスチナ収監者を互いに交換する。2段階ではイスラエル軍がガザ地区全体から撤収し、残りのすべての人質と収監者を同時に解放する。最後の3段階ではガザ地区の再建を始める。この休戦案は国連の支持を受けている。

しかし休戦案の詳細内容をめぐりイスラエルとハマスの隔たりが大きい。イスラエルはガザ地区南部に避難した住民が北部の家に戻る時に検問する権限を与えるよう追加で要求している。避難民の中にハマスの隊員もいるという懸念からだ。

イスラエルとハマスの双方が交渉の場から出ていく内部的要因があるという点も妥結に悪材料として作用する可能性がある。イスラエル首相と連立政府を構成する極右政治家らは「休戦時には連立を解消する」と圧力を加えている。ハマス側も新しい指導者に選出されたヤヒヤ・シンワル氏が昨年10月のイスラエル奇襲攻撃を立案した強硬派だ。ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏暗殺に対する「血の報復」を宣言したイランは、平和交渉が進展する場合、イスラエルに対する報復攻撃を自制する可能性があるという態度を見せた。