トランプ氏、再選で「イランに友好的になるだろう」 方針転換を示唆

AI要約

トランプ前米大統領は、11月の大統領選で再選された場合、イランに対して友好的な姿勢を示す意向を表明した。

ただし、核兵器保有に関しては厳しく警告し、その場合は異なる交渉が必要になると強調した。

これまでのイランへの強硬姿勢を踏まえつつ、中東情勢の安定化や外交関係の改善に向けて努力する姿勢を示した。

トランプ氏、再選で「イランに友好的になるだろう」 方針転換を示唆

 トランプ前米大統領(共和党)は15日の記者会見で、11月の大統領選で返り咲いた場合は「イランに対して友好的になるだろう」と述べた。トランプ氏は在任中は対イラン強硬策をとり、今回の選挙運動でもイランを敵視する発言が目立つが、中東情勢の安定化に向けて、方針を変える姿勢を示唆した。

 トランプ氏は東部ニュージャージー州で開いた会見で、「イランに対して悪い姿勢で臨もうとしているわけではない。友好的になるつもりだ」と述べた。ただし、イランの核開発計画に関しては「核兵器を持つことはできない。もし、核兵器保有となれば、状況は全く異なり、まるで違う交渉になる」とくぎを刺した。

 トランプ前政権は、イランの核開発を制限する見返りに制裁を緩和する国際的合意から離脱し、イラン最高指導者直轄の革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」司令官を殺害するなど、対イラン強硬策をとった。米当局は、イランが報復として、トランプ氏の暗殺を計画しているとみている。イランは今回の選挙運動でも、トランプ陣営や民主党関係者にハッキングを仕掛け、選挙干渉を図っているとみられている。【ワシントン秋山信一】