ハリス氏、ラストベルト3州でリード トランプ氏陣営は調査を批判

AI要約

11月の米大統領選でラストベルトの3州で行われた世論調査で、カマラ・ハリス副大統領が僅差でトランプ前大統領を上回った。

ハリス氏の支持率が高まる中、トランプ氏の支持が下がっており、ハリス氏がリードしている。

選挙は僅差で争われる見込みであり、民主党は勝利のために重要な3州に注力している。

ハリス氏、ラストベルト3州でリード トランプ氏陣営は調査を批判

 11月の米大統領選で勝敗のカギを握る「ラストベルト(さびついた工業地帯)」の接戦3州で8月上旬に行われた米紙ニューヨーク・タイムズの世論調査で、民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)が共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)を僅差で上回った。

 民主党は7月にジョー・バイデン大統領(81)が出馬を断念。ハリス氏の指名が確定的になって以降、支持者の熱気が高まり、勢いづいている。

 調査は8月5~9日、中西部ミシガン、ウィスコンシン、東部ペンシルベニアの3州で行われた。「投票する予定」と答えた登録有権者の間で、ハリス氏の支持率はいずれも50%で、トランプ氏(46%)を上回った。

 無所属で出馬を目指す弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)ら他候補を選択肢に含めた場合でも、ハリス氏が2~6ポイントリードした。4~5月の同様の調査では、トランプ氏がミシガンを除く2州でバイデン氏をリードしていた。

 トランプ氏の陣営は10日の声明で「調査対象には20年大統領選で(トランプ氏ではなく)バイデン氏に投票した人の方が多く含まれている。トランプ氏への支持を押し下げる意図がある」と調査手法を批判した。

 一方、ハリス氏の陣営は「勢いはあっても、選挙戦では我々が不利な状況だ。非常に僅差の選挙になる」と引き締めを図った。

 大統領選では南部ジョージア、西部アリゾナ、ネバダ各州も接戦が予想されるが、トランプ氏の支持はラストベルトの3州よりも高い傾向にある。民主党は南部や西部を落としても、ラストベルトの3州を制すれば勝てると見込んでおり、選挙広告の展開や戸別訪問に力を入れている。【ワシントン秋山信一】